2024年10月3日、「AI Overview」と「Googleレンズ」内の広告展開について、Googleから発表がありました。この記事では、Googleの“AI×広告”の最新の動向を紹介します。
近年の消費者行動にマッチした広告体験は、より効率的かつ効果的な商品のプロモーションを可能にしてくれるでしょう。
近年の消費者行動の傾向とは?
従来、ユーザーが検索エンジンで情報を探すときは、検索ボックスにキーワードを入力して検索することが一般的でした。しかし、近年は音声検索やカメラを使って物理的な対象を調べるユーザーが増えています。
ユーザーが活用している検索機能の代表的な一例として挙げられるのが、Googleレンズです。Googleレンズを利用すれば、気になる商品を撮影するだけで、瞬時に対象物の情報を得られます。
このような新しい検索方法は、企業と顧客がつながるきっかけを拡大してくれるでしょう。
近年の消費者行動にマッチしたGoogleの“AI×広告”
こうしたAI需要の拡大を受け、Googleは自社が展開する「AI Overview」と「Googleレンズ」の検索結果に広告を表示することを発表しました。対象となる国は明言されていませんが、年末までに一部の国で展開される予定です。
具体的な広告の内容は、次のとおりです。
AI Overview
AI Overviewは、AIが自動的に要約した回答を検索結果の上部に表示する機能です。現時点では、検索キーワードへの回答と出典サイトのリンクのみが表示されていますが、今後はAIが自動的に検索広告とショッピング広告を表示する機能が追加される予定です。
たとえば、ジーンズにシミがついたときに「ジーンズのシミをどうやって取るか」と検索したとしましょう。すると、AIがシミ抜きの方法をまとめて提案し、関連する商品(シミ抜き剤など)の広告も一緒に表示してくれるようになります。
この機能があれば、ユーザーは自分に必要な商品をスムーズに見つけられるようになるでしょう。また広告主にとっても、自社商材を必要とするターゲットに効率的にアプローチできるというメリットが生じます。
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Googleレンズ
Googleレンズは、消費者がカメラを使って特定の商品を撮影することで、その商品の情報を調べられるツールです。Googleは、このGoogleレンズを利用したショッピング広告についても言及しています。
例えば、気になるバックパックを見つけたときにGoogleレンズを使って撮影すれば、他のカラーバリエーションや価格、購入できる場所の情報をすぐに調べられます。この機能により、ユーザーはその場ですばやく商品の詳細を閲覧でき、購入まで完結させることが可能です。
Googleレンズは、膨大な商品のデータベースとAI技術を組み合わせることで、消費者が目にした商品を一瞬で特定できます。Googleレンズの検索は約20%がショッピング関連なので、今後この広告の需要はますます高まっていくでしょう。
GoogleのAI機能に広告を配信する方法
GoogleでAI機能を活用した広告を配信したい広告主は、今後どのような準備をすればよいのでしょうか。
実は、この新しい広告に対応するために、特別な準備をする必要はありません。既存のGoogle広告キャンペーン(検索広告、ショッピング広告、P-MAXキャンペーンなど)をそのまま活用し続ければ、AIと連携した新しい検索機能にも自動的に広告が表示されるようになります。
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“AI×広告”を活用してシームレスな顧客体験を提供しよう
AI技術と広告をかけ合わせた顧客体験の提供は、広告主にとって認知や売上を向上させる絶好のチャンスです。
ショッピング広告を使用すれば、購入意欲の高い顧客と瞬時に繋がれるので、コンバージョンを獲得しやすくなります。認知から購入までシームレスな顧客体験を提供できるように、今のうちからAIを活用した広告フォーマットに慣れておきましょう。
アップデートの概要や注意点を押さえたうえで、効率的かつ安心・安全な広告運用に活かしていきましょう。
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