Googleは、従来のサードパーティのCookieを廃止するのではなく、ユーザーが自身のウェブ閲覧データに関する選択をより自由にできる形式にすると発表しました。Chromeに新しい機能を導入し、ユーザーがウェブ閲覧全体に適用される情報に基づいた選択を行い、いつでもその選択を変更できるようにする予定です。
プライバシー サンドボックスとは
Googleが進めているプライバシー サンドボックスとは、オンライン上でのプライバシーを守りながらも、様々なコンテンツにアクセスできる広告支援型インターネットを維持するための新しい技術的アプローチです。この取り組みは、広告主やパブリッシャー(コンテンツ提供者)にとって利益を保ちながら、ユーザーのプライバシーを大幅に改善することを目指してきました。
規制当局と業界のフィードバック
このプロジェクトは、イギリスの競争・市場庁 (CMA) や情報コミッショナー事務局 (ICO) などの規制当局、出版社、ウェブ開発者、標準化団体、市民社会、広告業界の専門家など、幅広い関係者からのフィードバックを受けながら進められており、これらのフィードバックを基に、広告業界全体にとって公平で競争力のある市場を作り上げるためのソリューションが開発されています。
プライバシー サンドボックスの初期テスト
Googleを含む広告テクノロジー企業による初期テストではプライバシー サンドボックスAPIがこれらの目標を達成できる可能性があることが示されましたが、しかし、この移行には多くの関係者が関与するため、多大な労力が必要であり、パブリッシャーや広告主、オンライン広告に関わる全ての人々に影響を及ぼすことが認識されています。
新しいアプローチと強化されたプライバシー機能
そこで従来のサードパーティのCookieを廃止するのではなく、ユーザーが自身のウェブ閲覧データに関する選択をより自由にできる新しい体験を提供することが提案されています。この新しいアプローチにより、ユーザーは自分のデータの取り扱いをよりコントロールでき、いつでもその選択を調整できるようになります。
また、プライバシー サンドボックスAPIの提供を継続し、プライバシーと実用性をさらに向上させるための投資を行いつつ、ChromeのシークレットモードにIP保護を導入するなど、追加のプライバシーコントロールも提供していく予定のようです。
まとめ
2024年4月にサードパーティCookie廃止が3度目の延期になり、業界内外で多くの議論が巻き起こりましたが、最終的にGoogleはサードパーティCookie廃止を見直す決定をしました。GoogleをもってしてもサードパーティCookieの代替を開発する事は難しいという事ですね。
GoogleがサードパーティCookieの代替を開発することの難しさを認識しつつも、ユーザーの選択肢を強化し、プライバシーを重視する新たな方向性を打ち出したことは、デジタル広告業界にとっても大きな一歩と言えるでしょう。
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LIFT編集部
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