OOH(Out Of Home)は、屋外広告や交通広告など家庭以外の場で接触する広告メディアです。この記事では、OOHの種類や効果、面白い広告事例を紹介します。近年、OOHが進化した「DOOH」が注目を浴びています。これからますます重要性が高まっていくOOHの出稿方法や効果を高めるポイントを押さえて、目的達成を目指しましょう。
今日出勤するときに思ったんですけど、街を見てみるとあちこちに広告が掲載されていますよね。あれって何広告に該当するんですか?
看板とかラッピング車とか、屋外に掲出される広告はまとめて「OOH」って呼ばれているんだよ。最近は、OOHが進化したDOOHっていうのも注目されているね。
OOH……、どんな広告なのでしょうか?
INDEX目次
OOH(屋外広告・交通広告)とは
OOH(オーオーエイチ:Out Of Home)は、屋外に設置される広告全般です。看板やポスターなどの「屋外広告」はもちろん、公共交通機関に掲出される「交通広告」もOOHに含まれます。
消費者の日常生活に溶け込むOOHは、見ようとしなくても目に入ってくる「強制視認性」の高い広告として強い訴求力を持っています。そのため、認知拡大やブランディングの手法として非常に効果的です。
ここでは、近年進化を遂げてますます注目を浴びているOOHの概要を説明します。
- OOHが進化した「DOOH」に注目!
- OOH(屋外広告・交通広告)のメリット・効果
- OOH(屋外広告・交通広告)のデメリット・注意点
上記の3項目について詳しくみていきましょう。
OOHが進化した「DOOH」に注目!
街中に広告を掲出するOOHは、昔からある歴史の古い宣伝手法です。さまざまな時代で多くの企業に貢献してきたOOHですが、そのスタイルは時代とともに変容しています。
デジタル化やIT化が進んだ近年、OOHにもデジタルやIT技術を取り入れる動きが活発化してきました。実際、以前はポスターや看板などがOOHの主な手法でしたが、最近はデジタル技術を活用した「DOOH(Digital Out of Home)」の人気が高まっています。
DOOHとは、街中や公共交通機関に設置されているビジョン・液晶ディスプレイなどで動画広告を配信するOOHメディアです。近頃よく話題になっている、新宿の巨大な三毛猫の3D広告もDOOHに含まれます。
DOOHは、単に動画や音声を流すだけの広告ではありません。さまざまなIT技術を活用することで、より高度かつ効果的な広告配信を実現してくれます。
まずは、マーケターや広告主が必ず押さえておきたい、トレンドのDOOHの種類を2つ紹介します。
ダイナミックDOOH
AIや外部データを活用して配信するDOOH広告です。センサーやカメラなどと連動しており、読み込んだ情報に応じた広告を配信できます。
ダイナミックDOOHを活用すれば、通行人の年齢層や性別に応じた広告の自動配信が可能となります。ダイナミックDOOHは、リーチ力や公共性が高いというOOHのメリットと、ターゲティング精度が高いWeb広告のメリットをかけ合わせたような特徴を持っているのです。
プログラマティックDOOH
複数の広告枠をネットワークでつなぎ、配信を自動化できるDOOH広告です。プログラマティックDOOHを活用すれば、広告の取引から配信、効果測定まで自動化できます。
従来OOHやDOOHを出稿するときは、広告代理店や配信会社に空枠を問い合わせ、配信量を確認してから広告を出稿する必要がありました。しかし、プログラマティックDOOHの場合は、配信時間やエリア、配信量などを指定すれば、最適な広告枠へ自動的にDOOHを配信してくれます。
近年は通信キャリアのデータを活用して効果測定を行えるプログラマティックDOOHも登場しており、今までのOOHの課題が解消されつつあります。
OOH(屋外広告・交通広告)のメリット・効果
OOHを配信するメリットは、以下のとおりです。
- リーチできる範囲が広い
- 広告との接触回数を増やせる
- 購買に近い地点で接触できる
- 信頼性が高い
- シェアを狙える
どのようなことなのか、詳しくみていきましょう。
リーチできる範囲が広い
日常生活に溶け込むOOHは、リーチできる範囲が広い点がメリットです。
テレビ広告やWeb広告の場合は、どうしても利用者が限られてしまいます。近年はテレビを視聴しない消費者が増えてきましたし、インターネットの使用に慣れていない方もまだまだ少なくありません。
一方で、街中に掲出されるOOHは、幅広く多くのユーザーに見てもらうことが可能です。忙しくてテレビを見ない方やインターネットを利用しない方も、街中の広告は必ず目にしますよね。
さらに、広告を掲出するエリアを絞れば、ある程度のターゲティングも可能です。リーチ数を増やしつつターゲットを狙い撃ちできる点は、OOHならではの特徴でしょう。
広告との接触回数を増やせる
日常生活や通勤・通学の際に繰り返し見てもらえるOOHには、ターゲットと何度も接触できるというメリットもあります。何度も何度も目に留めてもらえば、強い印象を残せるでしょう。
また、広告との接触回数を増やすと、「ザイオンス効果」により消費者から愛着を持ってもらえる可能性があります。ザイオンス効果とは、特定の人物や物事に何度も繰り返し接触すると、好感度や評価が高まりやすくなる心理効果のことです。
ただし、広告の内容やクリエイティブの質によっては、何度も接触することで消費者を不快にさせる可能性もあります。誰がいつ目にしても不快感を抱かない、高品質なクリエイティブに仕上げることが大切です。
購買に近い地点で接触できる
OOH広告は、マス広告やWeb広告に比べて購買に近い地点でターゲットと接触できます。
例えば、テレビ広告で気になる商品の情報を得ても、その場で購入に直結することは少ないかもしれません。「気になるから今すぐ買いに行こう」と思い立ってもらえるのは稀ですし、ECサイトに誘導できても、購入を後回しにされて情報収集だけで終わってしまうケースもあるでしょう。
一方で、OOH広告は街中や外出先で訴求できるので、外出のついでにお店に立ち寄って購入してもらえる可能性が高まります。直前に接触した広告が購買行動に影響を与える「リーセンシー効果」が高く、私たちの生活に馴染み深い日用品や食品などと相性がよい傾向にあります。
信頼性が高い
子どもからお年寄りまで幅広い年齢層・性別の人が目にするOOH広告は、公共性の高い広告として認識されています。OOHには厳しい企業・クリエイティブ審査があるので、出稿することで企業や商材への信頼性向上効果が得られるでしょう。
「電車で流れている広告だから信頼できる」「ここに広告を出せるならきちんとした企業なんだな」と、ブランディングの向上につながるケースもあります。
シェアを狙える
大型広告やユニークな広告を出稿すれば、スマートフォンで撮影してもらえたりSNSへアップロードしてもらえたりする可能性が高まります。撮影したOOHをシェアしてもらえば、コストをかけずに認知を拡大できる二次的な効果が得られるかもしれません。
実際、ユニークなOOHがX(旧:Twitter)に投稿され、爆発的に拡散された例はいくつもあります。インパクトが強いOOHは消費者の注意を引きやすく、シェアされやすい点が特徴です。
OOH(屋外広告・交通広告)のデメリット・注意点
メリットが豊富なOOHですが、次のようなデメリットもあるため注意が必要です。
- 効果測定が難しい
- 掲載場所の選定が重要になる
- コストが高い
各項目について詳しく説明します。
効果測定が難しい
OOHは、「その場に何人いて、そのうち何人が広告を見て、行動に移してくれたか」を正確に測定することが難しい広告です。そのため、どれほど集客や成約に直結したのかを把握しにくいというデメリットがあります。
近年は、位置情報データなどの最新技術を取得・活用した効果測定が可能となりつつありますが、Web広告に比べるとまだまだ精度はそこまで高くありません。アンケートやインタビューを活用するなど、効果測定のための施策を考える必要があります。
掲載場所の選定が重要になる
OOHは、掲載場所の選定が非常に重要です。設置場所を間違えると、高いコストをかけても期待するほどの効果を得られない可能性があります。
例えば、希望する場所に空枠がなかったからといって、学生向けのOOHをビジネス街に掲出しても効果は得られません。OOHの掲載場所は、ターゲットと地理的条件の両方をしっかりと考慮したうえで選ぶ必要があります。
コストが高い
OOHの出稿費用は、マス広告に比べると安くなるケースが多いですが、リーズナブルなWeb広告に比べると高額です。特に、しっかりとスペースを確保したい場合や多くの人の目に触れる場所に掲載したい場合は、競争率もコストも高くなる点に注意しましょう。
また、サイズが大きい掲出物は制作費も高額になります。広告出稿と制作費の合計がいくらになるのか、しっかりと把握しておくことが大切です。
シニヤン:屋外で見る広告物は、OOHに該当するって考えてもらって大丈夫かな。
ビギニャー:へぇ~!屋外の広告って、かなり種類が多いですよね?OOHには、具体的にどのような広告が含まれるのでしょうか?
シニヤン:OOHには、こんなにたくさんの種類があるよ。
OOH(屋外広告・交通広告)の種類と特徴
OOHにはさまざまな種類の広告が含まれますが、代表的なものを挙げると以下のとおりになります。
- 屋外看板
- 屋外ビジョン・デジタルサイネージ
- 交通広告
- 移動広告
- イベントスペース
- 広告幕
- その他
それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。
屋外看板
屋外看板とはビルや歩道、駅などに設置されている看板形式の広告です。大型の看板から小型の看板までさまざまで、古くから活用されているオーソドックスなOOHの手法として知られています。
店舗への誘導や企業・商品認知度向上まで、あらゆる用途に活用可能です。1か所に設置するだけでは限定的な効果しか得られないので、複数個所に設置することが一般的です。
静止画しか掲出できませんが、比較的安価に出稿できます。1週間~1か月程度の短期間から、半年~1年程度の長期間の掲出まで対応しており、初期費用を支払ったあとは広告枠への支払いのみで継続掲載できることがほとんどです。
屋外ビジョン・デジタルサイネージ
屋外ビジョン・デジタルサイネージとは、ビルや商業施設などに設置されている、動画と音声を配信できる広告媒体です。交通量が多い都心部や大きな交差点などに設置されることが多く、企業・商品紹介だけではなく、天気予報やスポーツ観戦などの目的で活用されることもあります。
近年は、ライブ配信ができたり通行人に応じて広告を自動で最適化できたりする屋外ビジョンも増えてきました。3Dディスプレイを使用したビジョンも登場しており、活用の幅が大きく広がっています。
インパクトが強く通行人の印象に残りやすいため、とにかく訴求力を強めたいときにおすすめです。
交通広告
交通広告とは、交通機関に設置される広告です。駅のホームや電車・バスの車内、タクシーなどに掲出される広告全般を指します。
交通機関は毎日多くの人々に利用されるため、高い広告効果を発揮します。また、公共性が高い交通広告は審査が厳しく、広告を配信できることが信頼感の獲得やブランディングにつながることも少なくありません。
リーチできる範囲が広い一方で、数あるOOHのなかでもコストを押さえられる点が特徴的です。特に、BtoB商材や高額商材との相性がよい傾向にあります。
移動広告
移動広告は、トラックやバスなどの車体に掲出される広告です。車体に広告が貼り付けられているラッピングカーをイメージするとわかりやすいでしょう。「宣伝カー」や「アドトラック」と呼ばれることもあります。
人通りの多い繁華街や大通りを移動するので、より多くの通行人にリーチできる点が強みです。走行する範囲や時間帯を絞れば、ターゲティングも可能。音声を流しながら走行できるので、人々の興味を引きやすい点も大きなメリットです。
イベントスペース
イベントスペースは、セールスプロモーションや認知拡大を目的としたイベントを開催できる場所です。イベントスペースの掲出物や配布物なども、OOHに含まれます。
消費者と顔をあわせてコミュニケーションを取ったり商品を手に取ってもらったりすれば、より強く魅力を伝えられます。イベントは話題性が高く、SNSでシェアしてもらいやすい点もうれしいポイントでしょう。
短時間で多くの消費者を集客できるので、効率よくリーチ数を増やしたいときに最適です。
広告幕
広告幕は、布やビニール製の印刷物をビルや屋根などに設置する広告です。既存のビルや建築現場、スポーツ施設などに多くみられます。とにかく大型の広告なので、インパクトが強く遠くからでも視認性が高い点がメリットです。
耐久性が高い素材を使えば長期的な掲出も可能ですが、セール情報やキャンペーン情報の告知など、一時的な告知に使用されることが多い傾向にあります。
その他
OOHの種類は非常に多く、上記以外にもさまざまなものが使用されています。
その他のOOHの一例として、次のようなものが挙げられます。
- トイレ広告
- 自動販売機広告
- シャッター広告
- アドバルーン
- サンプリング
広告を出稿する目的やターゲット、PRしたい商材によって適している広告手法は異なります。また、価格帯も大きく異なるので、迷ってしまうときは、提携する代理店と相談しながら選んでいくと失敗を防げるでしょう。
ビギニャー:へぇ、すごいっ!OOHって、本当にいろいろな種類があるんですね!
シニヤン:そうなんだよぉ。だからこそ、どの広告を活用するのかが重要になるんだ。出稿方法も少し複雑だし、代理店に相談しながら進めていくことが大切だよ。
ビギニャー:OOHを出稿するときは、どんな手続きが必要なんですか?
OOH(屋外広告・交通広告)の出稿方法
OOHの一般的な出稿方法は、次のとおりです。
- 代理店に問い合わせる
- OOHの詳細を決める
- OOHの枠を押さえる
- 広告制作・審査を行う
- 広告を納品する
各プロセスの詳細を説明します。
代理店に問い合わせる
まずは、OOHを取り扱っている代理店に問い合わせる必要があります。
OOHを出稿するときは、ほとんどの場合で代理店を経由することになります。特に交通広告は、一般企業から直接広告出稿の依頼を受けることはないため注意しましょう。
なおOOHを出稿するときは、各媒体独自のルールに沿った広告主・商材に関する審査が行われます。業種や商材によっては、広告出稿ができない場合があることは理解しておきましょう。
OOHの詳細を決める
依頼する代理店が決定したら、OOHの詳細を決定します。代理店と相談しながらOOHの種類や設置場所、掲載期間、予算、用途などを決めていきましょう。
なかでも、OOHを掲出する場所は非常に重要な要素となります。場所ごとに訴求できるターゲットの層や数が異なってくるので、「誰に向けてメッセージを発信したいのか」を明確にしておくことが大切です。
詳細が決まったら、広告掲出に必要な手続きを進めましょう。OOHは、掲出場所や看板の大きさによって行うべき手続きが異なります。代理店を経由する場合は、担当者が広告掲載のスペース確保や屋外広告物許可申請など、一連の手続きを代行してもらえます。
OOHの枠を押さえる
OOHの詳細が決まったあとは、広告枠の確保に進みます。
OOHは競争率が高い広告なので、希望する時期・場所の空枠がなかったり、空枠があっても抽選や先着順になってしまったりすることがあります。商品発売やキャンペーンの実施などにあわせて出稿したい場合は、早めに広告枠を確保しておきましょう。
また、広告枠を押さえたあとは、原則キャンセルできない点に注意が必要です。
広告制作・審査を行う
決定した詳細や広告枠にあわせ、実際に掲出するクリエイティブの制作を行います。
広告のデザイン制作は、広告主が担当することが一般的です。しかし、ノウハウやリソースがない場合は、代理店や制作会社と相談しながら制作を進めることも可能です。代理店のなかにはクリエイティブ制作を請け負っているところもあるので、希望があれば相談してみるとよいでしょう。
クリエイティブが完成したら、デザインや内容の審査が行われます。媒体社によって審査の基準は異なりますが、「公衆に不快の念を抱かせるもの」「過剰表現により誤解を与えるもの」など、広告を目にする通行人に配慮するための内容が多くを占めています。
広告を納品する
クリエイティブの納品後は、色やテキストの更正、広告出力を経て掲出が開始されます。広告が掲出されたあとは現場に足を運んで、どのように仕上がっているのかを確認しましょう。
また、現場の人通りや通行人・SNS上の反応についてもチェックしてください。OOHは効果測定が難しい広告なので、実際に掲出物を目にした人の反応は貴重なフィードバックになります。
審査を受けたりあらかじめ広告枠を確保したりしないといけないのが、OOHの特徴かな。
わぁ、大変そうです!他に、OOHを活用するときに知っておくといいことってあるんですか?
そうだね……。例えば、こんなポイントを意識すると広告効果の向上が望めるよ。
OOH(屋外広告・交通広告)の効果を高めるポイント
OOHを出稿するときは、以下のようなポイントを意識するとより高い効果が得られやすくなります。
- 目的やターゲットを明確にしておく
- インパクトのあるデザインにする
- キャッチコピーや訴求内容をコンパクトにする
- SNSと連携できる機能を持たせる
各ポイントの詳細を説明します。
目的やターゲットを明確にしておく
OOHの効果は、広告の種類や掲出場所に大きく左右されます。そして、種類や掲出場所を適切に選ぶためには、目的やターゲットの明確化が非常に重要です。
例えば、大学生に売り込みたい商材があるときは、大学が密集している地域に看板広告や交通広告を出稿すると効果的でしょう。新商品の認知度を向上させたいときは、繁華街でイベントを開催するとよいかもしれません。
ゴールがあやふやなままでは、どのような広告が必要かはみえてきません。自社でターゲットや目的を設定することが難しい場合は、代理店に相談しながら決めていくことも可能です。
インパクトのあるデザインにする
OOHは目立つ広告ですが、しっかりと通行人の視線をキャッチするには、インパクトのあるデザインに仕上げることが大切です。レイアウトや色彩、演出に工夫を凝らし、目を引く広告に仕上げましょう。
インパクトのあるOOHは、SNSでシェアしてもらえる可能性が高まります。爆発的な情報拡散も狙えるので、投資したコスト以上の効果が得られることは珍しくありません。
ただし、「インパクトがある=派手」ということではない点に注意が必要です。ときには、シンプルなデザインが強い印象を残すこともあります。また、通行人に不快感を与えないように景観との調和も意識しなければいけません。
キャッチコピーや訴求内容をコンパクトにする
OOHに掲載するキャッチコピーや訴求内容は、できるだけ簡潔にしましょう。広告に掲載する情報量があまりにも多いと、「読むのが面倒くさい」「ごちゃごちゃしていてわかりにくい」と思われる可能性が高くなります。
おすすめなのは、「興味喚起のためのキャッチコピー」と「メリット」の2点を明示するシンプルな広告です。しっかりとメリットを伝えることで、行動を促すきっかけを作れます。
SNSと連携できる機能を持たせる
SNSを通じた情報発信は、現代のマーケティングにおいて非常に重要な施策です。OOH広告はオフラインの宣伝手法ですが、オンラインの宣伝手法と組み合わせることで、効果の最大化を目指すことが可能となります。
例えば、看板広告にQRコードを載せてSNSアカウントへアクセスできるようにしたり、公式ラインに誘導したりする施策が有効です。SNSと連携することで継続的なアプローチができるようになりますし、効果測定しやすくなるというメリットも生じます。
ふむふむ、なるほどっ!OOHはそれだけで目立つ広告ですけど、やっぱり訴求内容やクリエイティブを工夫しないと効果の最大化は難しいんですね。勉強になります。
そうだね。とはいえ、一般企業が魅力的な広告を作るのは簡単じゃないから、ノウハウが豊富な代理店と協力しながら制作していくことが大切なんだ。
OOHの出稿や制作を依頼できる代理店って、どんなところがあるんでしょうか?
OOH(屋外広告・交通広告)を出稿できる代理店
OOHを取り扱っている広告代理店は複数存在しているので、得意とする媒体や予算、条件などをよく比較して自社にあった企業に依頼することが重要です。
ここでは、OOHの出稿について相談できる代理店の例を紹介します。
- ジェイアール東日本企画
- 株式会社春光社
- 株式会社風光社
- 株式会社オリコム
各代理店の特徴をみていきましょう。
ジェイアール東日本企画
ジェイアール東日本企画は、JR東日本グループの総合広告代理店です。OOH全般のプランニングからクリエイティブ制作、プロモーションまでサポートしています。特に、JR関連の交通広告に興味がある企業におすすめです。
他にも、地方活性化事業やデジタルサイネージ導入・運用支援など、さまざまなニーズに対応。運用サイトからは、広告掲載が可能な媒体や掲出期間、費用を検索できるので、まずは気軽な情報収集ツールとして活用してみてもよいでしょう。
株式会社春光社
株式会社春光社は、交通広告に特化した広告代理店です。創業96年という圧倒的な実績があり、そのノウハウを活かしたメディア・プロモーションプランニングや広告制作を行っています。
独自の「春光社プランニングメソッド」により、コストパフォーマンスの高い広告出稿をサポート。各種マーケティングデータや出稿実績データを活用し、告知する商品・サービスとの親和性が高い広告媒体を提案してくれます。
株式会社風光社
株式会社風光社は、創業69年の歴史を誇るOOH専門の広告代理店です。全国にメディアネットワークを持っているだけではなく、オリジナル媒体の開発にも力を入れています。
相談から提案、デザイン、制作、アフターケアまでワンストップで対応。自社グループでサービスを完結させられるので、高品質で一貫性のあるマーケティング活動を実現してくれます。
株式会社オリコム
株式会社オリコムは、創業100年の歴史と実績を持つ総合広告会社です。長年のOOH実績と最新データをかけ合わせた効果的な体験設計を得意としており、オフラインメディアとデジタル施策を一括管理する「総合型ソリューション」を提供しています。
全国どこにでもOOHを展開可能で、最新技術を搭載したDOOHの配信にも対応。デジタルメディアの活用や、精度の高い効果検証を希望する企業におすすめの代理店です。
ここで紹介した代理店は、あくまで一例だよ。各媒体や地域に特化した魅力的な広告代理店はまだまだたくさんあるから、いろいろと調べてみてね。
はいっ、先輩ありがとうございます!今後は僕もOOHについて相談を受けることがあるだろうし、企業成功事例についても勉強しておいたほうがいいかなぁ。
おっ、いい心がけだね。それじゃあ、OOHで成功を収めた企業のちょっとユニークな事例を紹介するね。
OOH(屋外広告・交通広告)の面白い企業成功事例
ここでは、OOHの企業成功事例を2つ紹介します。
株式会社明治
株式会社明治は、「明治プロビオヨーグルトR-1」の認知度向上を目的に看板広告を設置。体調管理に気を遣う受験生をターゲットに、応援や労わりのメッセージを大きく印刷した看板を掲出しました。
「受験勉強で覚えた語感の気持ちいい言葉」や「とにかく全部埋めるように」など、看板の内容は受験生に刺さるものばかり。さらに、行きは応援、帰りは労いの言葉にするという、受験生に配慮した工夫も凝らされました。
その結果、メッセージに共感した多くの受験生や保護者がSNS上で画像をシェア。ブランドの認知拡大やイメージアップに成功しています。
レッドブル・ジャパン
レッドブル・ジャパンは、OOHを積極的に活用している企業です。屋外広告の設置やサンプリングを頻繁に行い、認知拡大につなげています。
なかでも話題になったのが、2021年に行われたKing Gnuとのコラボレーションイベントです。日本全国に出現するヒントを手掛かりに「Red Bull×King Gnu」のシークレットライブ会場を推理して正解すると、抽選でライブに招待されるという内容です。
一方的に情報を伝えるだけではなく参加型のOOH戦略にすることで、新たな顧客層へのアピールや話題作りに成功。OOHの新しい可能性を切り開きました。
わぁ~、どちらもユニークなOOHですねっ!こんな面白い広告ならついつい見てしまいますし、友だちに教えたくなっちゃいます!
でしょう?OOHは、バズりを狙いやすい広告でもあるんだ。活用するときは、企業が伝えたいことを伝達するだけではなく、思わず反応したくなっちゃうような広告にすることを意識してみてね。
はいっ、わかりました!これからは、OOHも活用したマーケティング施策を提案していくぞ~っ!
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LIFT編集部
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