LPOとは、商品やサービスの訴求に特化したLPのデザインや内容を改善し、コンバージョン率(CVR)を向上させる施策のことです。
この記事では、LPOの流れや具体的な手法、便利な無料ツールを紹介します。
LPOの実施では、今のランディングページが抱えている問題点をしっかりと分析して、それを改善できる施策を考えることが大切です。
改善事例をもとに、自社のLP改善にぴったりな手法をみつけてみてくださいね。
先輩、さっき部長にこのLPのCVRを改善する施策を考えておいてって言われたんです。でも、なかなかいい案が思い浮かばないんですよね。
おっ、LPOの施策を考えているのか。LPOの施策にはいろいろな手法が有効だけど、必ず押さえておきたい代表的なものを知っていると、問題点の分析や改善策の立案がスムーズになると思うよ。
そうなんですか!?その代表的な手法を教えていただけませんか?
LPOの代表的な手法と改善事例
LPによって課題となるポイントはさまざまなので、LPOで改善すべき内容は1ページ1ページ違います。とはいえ、問題が隠れているポイントはある程度の分類が可能です。ここでは、LPOの代表的な手法や具体的な改善事例を紹介します。
- 流入元に合わせて複数のLPを作成する
- ファーストビューを改善する
- ページの読み込み速度を改善する
- レイアウトやデザインを最適化する
- コンテンツを改善する
- どのデバイスからも見やすいLPにする
- Web接客を導入する
以下で詳しい内容と改善事例をみていきましょう。
流入元に合わせて複数のLPを作成する
「離脱率や直帰率が高い」「CVRがとにかく低い」という場合は、そもそも訴求力が弱いLPになっている可能性があります。また、広告とLPの内容が一致していない場合も、早期離脱の原因となります。
訴求力を向上させるために重要なのは、ターゲットのニーズをしっかりと汲み取り、一人ひとりに合ったアピールをすることです。ターゲットが複数いる場合、たった1つのLPですべての人に訴求することは難しいので、流入元に合わせて複数のLPを作成することが有効です。
例えば、「Facebookからの流入はビジネスパーソン向けの訴求」「TikTokからの流入は学生向けの訴求」というようにLPを作り分けると、CVRの向上が見込めます。
ファーストビューを改善する
ファーストビューとは、ユーザーがサイトを訪問して最初に目にする画像やキャッチコピーなどの情報です。訪問されてすぐに離脱される場合は、ファーストビューに問題が隠されている可能性があります。
「キャッチコピーを見直す」「商品画像を変える」「特典を大きく記載する」など、より魅力的に感じてもらえるファーストビューに改善することが大切です。
ページの読み込み速度を改善する
LPの内容が魅力的でも、ページの読み込み速度が遅ければ離脱率は高くなるので注意しましょう。そのため、読み込み速度の改善も重要なLPO施策のひとつとして挙げられます。
ページの表示スピードに関しては、無料ツールでも簡単に調べられます。読み込みに時間がかかっている場合は、画像データやJavaScriptの圧縮・削除などを検討してみてくださいね。
レイアウトやデザインを最適化する
LPの訴求内容に問題がなくても、レイアウトやデザインが原因で離脱されてしまう可能性もあります。コンテンツの順番を入れ替えたりデザインを一新したりすると、CVRが向上するかもしれません。一口にレイアウトやデザインの最適化といっても、検討できる施策としては次の4つが挙げられます。
コンテンツの順番を入れ替える
まずは、コンテンツの順番を見直してみましょう。LPを作るうえで重要なのは、「まるで接客を受けているような感覚で情報を受け取ってもらうこと」です。
たとえば、高級シャンプーについて訴求するLPを例に挙げてみましょう。この場合、いきなり価格を表示すると、「こんなに高いならいらない!」と思われてしまう可能性が高まります。
しかし、成分へのこだわりや他商品との違いを十分に説明してから価格を表示すると、「このシャンプーなら高くても使いたい」と思ってもらえるかもしれません。情報を提供する順番は、非常に重要です。どうすれば購買意欲が高まる説明になるのか考えたうえで、コンテンツを構成してみましょう。
リンクを減らす
LPOを行うときは、余計なリンクが設置されていないかどうかを確認してください。SEOやコンテンツマーケティングなど、他の施策では有効なリンクの設置ですが、LPOにおいては極力減らすことを推奨します。
LPにリンクが設置されていると、ユーザーは他ページや他サイトに遷移してしまい、戻ってこなくなってしまう可能性があるためです。
LPは、1つのページで説明からコンバージョンまでを目指すコンテンツです。リンク先に閲覧してほしい情報があるときは、LPのなかに組み込んでしまうのもひとつの手です。
CTAボタンの場所やデザインを変える
ユーザーの行動を促すうえで重要度が高い「CTAボタン」の場所やデザインを変えることも、施策としては有効です。例えば、若い女性向けの商品であれば、モノトーンをベースにしたLPよりも、トレンドカラーを取り入れたポップで可愛らしいデザインのほうが好まれるでしょう。
これはLP全体だけではなく、CTAボタンのデザインにもいえることです。CTAボタンの色やサイズを見直してみて、ターゲットに適したものに変えてみましょう。また、記載する文字を「お申し込みはこちら」から「無料サンプルはこちら」に変えるなどの施策も有効です。
フォームを最適化する
LPのCVRが低いときは、フォームの内容も見直す必要があります。入力フォームが使いにくかったり入力項目が多すぎたりする場合、面倒くさくなって離脱してしまうユーザーが増えてしまいます。
入力フォームの項目はできるだけ少なくして、気軽に申し込めるようにしておきましょう。このような、ユーザーが使いやすい入力フォームに改善する施策を「EFO(Entry Form Optimization)」といいます。LPOは、必ずEFOとセットで行いましょう。
コンテンツを改善する
コンテンツの内容も、見直しておきたいポイントです。「企業がアピールしたい情報」と「ユーザーが知りたい情報」は必ずしも一致するわけではありません。
ユーザーファーストなLPにするためには、コンテンツの内容をガラッと変える必要があるケースもあります。現在のLPに足りない情報はないか、アンケートなどを活用しながら調べてみてましょう。コンテンツの改善策としては、次のようなものが挙げられます。
権威性のあるコンテンツを掲載する
権威性のあるコンテンツには、ユーザーからの信頼を高め、CVRを向上させる効果があります。権威性とは、専門家の監修や信頼できる調査データなどを引用した、客観的に信頼できる情報です。
自社の主観や根拠のない理論だけで商材の魅力をアピールしても、ユーザーからの信頼獲得はできません。権威性のあるコンテンツを設置して安心感を与えることで、コンバージョンの後押しをしましょう。
口コミやUGCを掲載する
近年、愛用者の口コミやユーザーの手によってつくられたブログ・動画などのコンテンツ(UGC)を購入の判断基準にするユーザーが増えました。そのため、LPに口コミやUGCを掲載することも非常に有効です。実際に商材を愛用している人の意見があると、ユーザーは安心して商品を購入できます。
ただし、事実にもとづかない口コミやUGCの掲載には注意が必要です。たとえ口コミであっても、法令で定められている範囲を超えた表現は広告規制の対象となります。景品表示法や薬事法などの関連法令や、各媒体の広告ガイドラインを遵守したうえで活用しましょう。
コンテンツの長さを変える
コンテンツの長さを変えることも、CVRや離脱率の改善に効果的です。長すぎるLPは無駄な部分をカットして短く、短すぎるLPはもう少し情報を追加してみるとよいでしょう。特に「商材の魅力を十分に伝えたい」と考え、LPが長くなってしまうケースが多い傾向にあります。
あまりにもLPが長いとくどい印象になりますし、CTAへ辿り着くまでに飽きられてしまう可能性があります。長さの違うLPを複数パターン作成し、ABテストを行って最適な長さを見極めましょう。
動画コンテンツを使う
リソースがある場合は、動画コンテンツの活用も検討してみましょう。ファーストビューや使用例、ユーザーのレビューなどに動画コンテンツを盛り込むと、文章では表現できない情報までスムーズに伝達できるようになります。
また、テキストコンテンツの量を減らせるため、ユーザーが飽きてしまうことを防げる点もメリットでしょう。
どのデバイスからも見やすいLPにする
スマートフォンやパソコン、タブレットなど、LPを見るときのデバイスはさまざまです。パソコン用のLPしか用意していない場合、スマートフォンから見たときに、文字が小さすぎて離脱されてしまうおそれがあります。
どのデバイスから見ても文字や画像のレイアウトが崩れないよう、画面サイズに合わせて表示できる「レスポンシブデザイン」を導入しましょう。
Web接客を導入する
Web接客を導入するのも、LPOにおけるひとつの手段です。ポップアップで限定クーポンを表示させたりチャットボットでよくある質問に答えたりと、Web接客の活用方法はさまざまです。
ユーザーが疑問や不安を抱きやすい商材は、Web接客を使ってサポートするだけでCVRが大きく向上する可能性があります。導入には専用のツールが必要になりますが、ユーザーファーストなLP作りのために検討してみてもよいでしょう。
これだけ押さえておけば、大体のLPは改善できるんじゃないかな?
わーい、先輩ありがとうございます!これなら、部長に依頼されたLPも改善できそう!でも、LPOを初めてやるので、不安です。そもそも、LPOが何なのかよくわかっていないですし……。
それなら、ここで一回おさらいしておく?LPOっていうのはね……。
LPOとは
LPOとは、LPの課題やユーザーニーズを分析して、よりよいコンテンツに改善する取り組みです。LPで集客を成功させるには、LPOの実施が不可欠です。LPOに関する知識を深めるためにも、以下の4つのポイントを解説します。
- LPOをわかりやすくいうと?
- LPOの目的
- LPの種類
- LPOとSEO・EFOの違い
各項目の詳細をみていきましょう。
LPOをわかりやすくいうと?
LPO(Landing Page Optimization)とは、LP(ランディングページ)をユーザーのニーズに合わせて改善して、成約率(CVR)を向上させる施策です。日本語に直すと、「ランディングページ最適化」という意味になります。
LPの内容はもちろん、表示速度やコンテンツを掲載する順番、デザインなどあらゆるポイントを見直し、より高いマーケティング効果の獲得を目指します。
LPOの目的
LPOを実施する目的は、商品やサービスの魅力をしっかりと伝えて、CVR(成約率)を増やしつつCPAを改善することです。CPAとは、コンバージョンを1件獲得するためにかかるコストを指します。
いくらSEO施策や広告に力を入れても、遷移先のLPでコンバージョンにつながらなければ、利益を得ることはできませんよね。これでは無駄なコストがかさむばかりで、CPAはどんどん高くなってしまいます。
LPOを実施して「魅力的だ」と思わせるコンテンツに改善できれば、集客したユーザーを効率よく成約に導けるようになります。少ないコストで多くの成約を獲得できるようになる可能性が高いため、CVRの向上やCPAの改善にはLPOの実施が不可欠なのです。
LPの種類
LPには2つの意味があり、それぞれの意味を混同してしまう方もいます。ここでは、LPの種類について説明します。
広義のLP
広義のLPは、ユーザーが検索や広告をクリックしたとき、最初にアクセスされるページです。例えば「株式会社ゴンドラ」と検索したとき、会社概要のページが上位表示されて、それをクリックしたとします。この場合、株式会社ゴンドラの会社概要ページが広義のLPに該当するというわけです。
狭義のLP
狭義のLPは、購入申込みや資料請求などのCTA(Call To Action)が設置された、コンバージョンの獲得を目的としたページです。特定の商材を検索したとき、商品やサービスについて画像や動画、テキストなどで説明した縦長のサイトに飛ばされた経験は誰にでもあるでしょう。
この縦長で最後に申し込みの動線が用意されている「CVを目指すことに特化したページ」が、狭義のLPです。LPOは、狭義のLPにおける施策を指します。
LPOとSEO・EFOの違い
LPOと似た言葉に、SEOやFEOというものがあります。アルファベットが続いてややこしいですが、各用語の違いをしっかりと理解しておきましょう。
SEO
検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)という意味で、検索エンジンの自然検索で上位表示を目指すための施策です。SEOでは検索上位への表示を目指す対策をメインに行う一方で、LPOはLPの内容を改善してCVRを向上させるための対策を行います。LPO自体にSEOの効果はありません。
EFO
エントリーフォーム最適化(Entry Form Optimization)という意味で、購入や申込みの際に必要となる入力フォームを改善する施策を指します。EFOには、離脱を防いだりユーザーの使いやすさを向上させたりする効果があります。フォームの使いやすさはLPのCVRにも影響するので、LPOと一緒に行われることが一般的です。
LPは作って終わりではなくて、定期的に効果を分析して改善を重ねていくことが重要なんだよ~。
そうなんですか!?Webマーケティングってやることが多くて、大変ですね……。LPOって、どんな手順で進めていくんですか?
LPOのやり方
単に「LPOが大切」と言われても、どのように改善していけばいいかわからなくて戸惑ってしまう方は多いかもしれません。ここからは、LPOの手順を紹介します。
- 目標の設定
- ペルソナの設計
- 課題の把握
- 課題に合わせた改善策の考案
- LPO施策の実施と検証
各プロセスの詳細をみていきましょう。
目標の設定
LPOの方向性をはっきりさせるためにも、まずは実施の目的を設定しましょう。
- なぜLPを作成したのか
- LPを通して何を伝えたいのか
- LPOを通して何を実現したいのか
このような情報を整理できると、今抱えている課題や施策の方向性がみえてきます。同時に、最終的な目標(KGI)を達成するために必要な中間目標(KPI)も設定しましょう。
- PV数
- クリック率
- 離脱率
- コンバージョン率
KPIの設定では、これらを基本的な指標として活用することが一般的です。目標を設定しないままLPOを実施すると、十分な効果が得られない可能性が高いため注意しましょう。
ペルソナの設計
次に、LPを通して商材を購入してほしい具体的なユーザー像である「ペルソナ」を設計します。ユーザー目線のLPOを実施するには、ターゲットの心理状況や行動パターンを理解しておくことが欠かせません。
ペルソナ設計でユーザー理解を深め、それにもとづいて仮説を立ててこの先のプロセスを踏んでいくことが大切です。ペルソナ設計の精度を高めるために、既存顧客のデータやユーザーからのフィードバックを活用しましょう。
また、設計したペルソナの心理状況や行動を可視化する「カスタマージャーニーマップ」も一緒に作成すると、よりユーザー理解を深められます。
課題の把握
LPOを実施するためには、今のLPが抱える問題点を洗い出しておく必要があります。この際、単に「コンバージョンが少ない」と一言で片付けることは避けましょう。
- そもそも訪問数が少ない
- 訪問数はあるが、滞在時間が短い
- 特定の場所で離脱されやすい
上記のように、課題の背景にある原因まで細かく分析することが大切です。なお、課題を把握するためにはGoogleアナリティクスなどの解析ツールはもちろん、LPO向けのツールを活用することもおすすめです。無料で活用できるツールは後述しますので、そちらも参考にしてみてくださいね。
課題に合わせた改善策の考案
LPの課題と仮説をしっかりと整理できたら、それを改善するための施策を考えましょう。改善策を考案するときは、分析したデータをもとに仮説を立てることが重要です。
「訪問数が少ないなら、LPよりも広告に問題があるかもしれない」「滞在時間が短いのはファーストビューの訴求力が弱いかもしれない」
このように、仮説を立てられれば対策法もみえてきます。仮説を立てるときは勘や主観に依存せず、論理的な思考で答えを導き出すことを意識しましょう。
LPO施策の実施と検証
と仮説を立てられたら、実際にLPの内容を変更してユーザーの反応を見てみましょう。このとき大切なのは、1か所ずつ順番に変更していくことです。気になるところを一気に変更してしまうと、「どこが問題だったのか」「どの施策が効果的だったのか」がわからなくなってしまうためです。
また、施策の実施後は検証を行い、PDCAサイクルを回しながらよりよいLPを目指しましょう。なお、LPO施策の検証方法は大きく3つに分けられます。各テストの詳細は、次のとおりです。
ABテスト
ABテストは、内容やデザインを変えたLPを複数パターン用意して、より効果があるパターンを見つける方法です。LPO施策では、CVR向上につながった要素を知ることが重要なので、仮説を1つずつ検証できるABテストがもっとも効果的かつ一般的だとされています。
多変量テスト
メインビジュアルやキャッチコピー、コンテンツの順番など、LPを構成する要素を複数パターン用意し、それらを組み合わせて最良の組み合わせを見つけるテスト方法です。このテストで取り扱うLPは、数十~数百万通りにものぼります。高度な分析になるので、専用のツールが必要です。
トータルエクスペリエンステスト
ツールでLPを訪問したユーザーの行動を解析して、ユーザー体験の最適化を図るテストです。単一ページだけではなく、さまざまなWeb上の体験を反映する点が特徴的です。他のテストと比べるとコストが高くなりやすく、実施に時間がかかる点がデメリットとして挙げられます。
ポイントは、1つずつ仮説を検証していくことだから、LPOの実施には長い時間が必要になるケースが多いんだ。
ふむふむ。課題や問題点に合わせた施策を実施することが大切なのはわかったんですけど、LPOにはツールが不可欠なんですよね?どんなツールを使えばいいのか、全然イメージができないんです。
LPOのときは、いろんなツールを使うんだよ。LPO専用のツールを使うこともあれば、他の分析ツールを組み合わせて実施することもあるんだ。
LPO施策に活用できる無料ツール
LPOを実施するときは、ツールの活用が不可欠です。サイトの解析にGoogle Analyticsを活用している企業は多いかもしれませんが、ほかにもLPOの実施に役立つツールはいくつかあります。ここでは、LPOの際に活用できる基本の無料ツールを紹介します。
- Microsoft Clarity
- Google PageSpeed Insights
- User Heat
- SiTest
各ツールの詳細は以下のとおりです。
Microsoft Clarity
Microsoft社が提供している、無料のヒートマップツールです。カーソルの位置やスクロールの動き、クリックなどのユーザー行動を可視化してくれるので、よく読まれているコンテンツや離脱の原因などを把握できます。
2023年9月末時点では日本語未対応ですが、Chromeの翻訳機能で十分に対応できます。制限なく分析できて非常に便利なので、ぜひ活用してみてください。
Google PageSpeed Insights
指定したページの表示速度を測定できる無料ツールです。読み込みスピードに問題がないか調べたいときは、非常に役立ってくれます。LPの読み込みスピードが遅いと、イライラして早期離脱するユーザーが増えてしまいます。ページの表示スピードは、可能な限り早くしておきましょう。
User Heat
こちらも無料で使えるヒートマップツールです。ユーザーがどこをクリックしてどこを熟読したのか、どこで離脱したのかを簡単に確認できるので、LPの問題点を把握するときに活用できます。全部で5つのヒートマップが用意されており、スマートフォンやタブレット端末からも利用できる点が大きな特徴です。
SiTest
ヒートマップやABテスト、EFO、スクロール解析など、さまざまな分析機能を搭載したLPOツールです。ノーコードでテストパターンを作成できる機能が実装されているので、初めてのLPOでもスムーズに進められます。
有料ツールですが、無料トライアルで機能を試すことが可能です。高度な分析ツールの導入を検討している方は、気軽に使ってみるとよいでしょう。
もちろん、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどの、いつもWeb解析に使っているツールも役立つよ。
へぇ~、無料のツールでもいろいろな分析が行えるんですね。僕も今度やってみようっと。
それなら、LPOを成功させるために意識しておきたいポイントも知っておくといいよ。
LPOを成功させるための注意点
LPOを成功に導くためには、以下の2つの注意点を押さえておく必要があります。
- 同時に複数のテストを行わない
- 即効性を求めない
どのようなことなのか、詳しく解説します。
同時に複数のテストを行わない
LPOで大切なのは、複数パターンのテストを行い、その中から最良のLPを見極めることです。しかし、複数のテストを同時に行うことは避ける必要があります。例えば、ファーストビューとコンテンツの順番、キャッチコピーを入れ替えたLPを公開し、順調にCVRが伸びたとしましょう。
この場合、成果は出ていますが、どれがCVRの向上に効果を発揮したのかを特定することはできません。本当に効果があった施策を特定するためには、「ファーストビューだけを変えたLP」「コンテンツの順番だけを変えたLP」と、1つずつ施策を実施する必要があります。
施策ごとの成果を把握すれば、別ターゲット向けのLP制作や別LPの制作をスムーズに進められるでしょう。
即効性を求めない
LPOは、すぐに成果が出る施策ではありません。一つひとつ丁寧にテストを行う必要があるため、CVRを最大化できる最適解を導き出すまでに長い時間を要することになります。
また、問題が必ずしもLPだけに隠れているとは限りません。広告やチャネル、ペルソナ設計に問題があれば、魅力的なLPが制作できてもCVRの向上にはつながりにくいでしょう。問題の特定や改善はすぐにできるものではないので、腰を据えてじっくりと取り組んでいく必要があります。
LPOでは、じっくりと丁寧に施策の実施、テストを行うことが大切なんですね。心に刻んでおきます!
うん、ぜひ覚えておいてね。LPOのノウハウがあると、こんなふうにCVRの向上が狙えるんだ。
LPO成功事例
実際にLPOを行うときは、どのような施策を行い、どのような成果が得られるのでしょうか。ここでは、LPOの成功事例を2つみていきましょう。
申し込みボタンの視認性向上でCVR改善
不動産会社Aは、無料の不動産査定サービスの申し込み獲得を目的としたLPを公開していました。しかし、ユーザーはコンテンツをしっかりと読んでくれているのに、なかなか申し込みボタンがクリックされないことに頭を抱えています。
そこで、色とデザインを変更して申し込みボタンの視認性を向上。立体感のあるデザインにしたところ、CVRの改善に成功しました。
無駄な情報を削除してCVR改善
BtoB向け業務支援システムを提供する企業Bは、自社のシステムを人事・労務向けにアピールするLPを作成。公開当初はなかなか問い合わせにつながらなかったので、LPOを実施しました。
テキストやCTAが多すぎる点を改善し、コンパクトでシンプルなLPにしたところ、CVRが上昇。日常業務に追われる担当者へ端的に情報を伝えるLPにしたことで、好感を得ることに成功しました。
へぇ~!些細な変化でも、LPのCVRって変わるんですね!勉強になります。
そうなんだよね。「こんな細かいところ、意味ないかな」って決めつけずに、積極的にテストしてみるといいよ。
はいっ!先輩、いろいろと教えてくれてありがとうございました。これで部長に自信をもってLPの改善策を提案できそうです!
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