広告運用するときは、業界特有のビジネス用語を使う必要があります。専門的な言葉が多いため、「言葉の意味が理解できない」「どんな指標が重要なの?」と混乱してしまうマーケティング初心者は珍しくありません。
本記事では、そんな広告運用に欠かせないビジネス用語をまとめて解説します。
先輩……、いま広告運用会議から帰ってきたんですけど、僕部長が言っていることの半分も理解できませんでした……。カタカナとか英語が多くて混乱してしまって……。
広告関係のビジネス用語って、たしかにちょっと紛らわしいよね。このままじゃ仕事に影響が出そうだし、基本の言葉や指標について復習しておく?
いいんですか!?助かります、ありがとうございます!
広告の基礎用語集
まずは、広告についての基礎知識を身につけていきましょう。以下で紹介するのは必ず押さえておきたい基本の用語ばかりなので、しっかりと覚えてくださいね。
SEO(Search Engine Optimization)
検索エンジン最適化を意味する言葉で、自社コンテンツの上位表示を目指すために、さまざまな設定や施策を実行する戦略です。
検索エンジンには「アルゴリズム」という評価基準が無数にあり、Webサイトを巡回して(クロール)、内容を把握(インデックス)し、アルゴリズムによって順位付けしています。アルゴリズムに高く評価してもらえるようにコンテンツを作成・改善する施策全般が、SEOに該当するのです。
SEM(Search Engine Marketing)
検索エンジンを活用するマーケティング全般を意味します。SEOはもちろん、リスティング広告などさまざまなWeb手法を包括した名称です。
検索クエリ
ユーザーが検索エンジンの検索窓に入力した語句のことで、「データベースに対する問い合わせ」という意味を持っています。
購入やお問い合わせを目的とした「トランザクションクエリ」、特定のサイトに行くための「ナビゲーショナルクエリ」、情報収集のための「インフォメーショナルクエリ」に分類できます。
オーガニック検索
ユーザーがキーワードを検索したときに表示される、広告を除いた検索結果です。「自然検索」や「ナチュラル検索」と呼ばれることもあり、SEOではこのオーガニック検索での上位表示を目指して試行錯誤します。
被リンク
あるWebページに他のWebページへ飛ばすURLリンクを貼ること、もしくはリンクそのものを意味します。被リンクは、SEO評価に大きな影響を与えるといわれています。
他サイトから多くの被リンクを獲得しているサイトは、有益で信頼性が高いと評価されるためです。ただし、全く関連性のないサイトからの被リンクやSEO評価向上を目的とした悪質な被リンクは、反対にサイトの評価を落とす可能性があるため注意が必要です。
広告ランク
検索結果に連動して表示される「リスティング広告」の掲載順位を決める指標です。「広告ランク=品質スコア×入札単価+広告表示オプション」で評価されるため、単に入札単価を上げるだけでは広告枠を独占できない仕組みになっています。
品質スコア(品質インデックス)
広告の品質を1~10のスコアで評価した指標です。クリック率やキーワードと広告との関連性などによって評価され、検索結果に連動して表示される「リスティング広告」の掲載順位を決めるひとつの指標となります。
Google広告では品質スコア、Yahoo!広告では品質インデックスと呼ばれており、大体5~7程度を目安にするとよいと言われています。
レコメンド
Webサイトを訪問したユーザーの行動履歴をもとに、興味・関心が高い商品やサービスを提案する手法です。上位モデルの購入を促す「アップセル」や、関連商品の購入を促す「クロスセル」に役立ってくれます。
ペルソナ
商品やサービスの利用を想定する詳細なユーザー像です。年齢や性別などの大まかなユーザー像を「ターゲット」、職業や家族構成、ライフスタイルなどの細かい要素まで想定したユーザー像を「ペルソナ」と呼んで区別します。ペルソナの設定は、より訴求力の高い広告制作に役立ちます。
カスタマージャーニー
顧客が商品を購入・利用するまでのプロセスを指す言葉です。商品をどのように認知し、接点を持ちながら購買まで至るのか、その道のりを旅にたとえて時系列的に可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼びます。
カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客の心理を理解したうえで施策を立案でき、関係者間での認識のすり合わせやスムーズな連携を目指せます。
TD(Title&Description)
広告文やWebコンテンツのタイトルと説明文です。タイトルとディスクリプションを最適化することで、クリック率やコンバージョン率の向上、上位表示を目指せます。
エンゲージメント
企業とユーザーの親密さや結びつき、絆や共感などを意味する言葉です。広告やSNSでは、コンテンツに対する「いいね!」やシェア、コメントなどのリアクションを意味します。
ビッグワード
検索エンジンで検索される回数が多いキーワードです。具体的には、月間検索ボリュームが1万以上のキーワードを指します。ビッグワードで上位表示されれば大量の流入が期待できる一方で、SEOの競争率と入札単価が高い点がデメリットとして挙げられます。
スモールワード
検索エンジンで検索される回数が少ないキーワードです。具体的には、月間検索ボリュームが1,000以下のキーワードを指します。上位表示できてもそこまで多くの流入は期待できませんが、CVにつながりやすいユーザーを集められる点がメリットです。
また、入札単価が比較的安くなる点もうれしいポイントでしょう。なお、月間検索ボリュームが1,000~1万のキーワードは、「ミドルワード」と呼ばれます。
ロングテールワード
3語以上の言葉を組み合わせたキーワードです。たとえば、「新宿 居酒屋 串焼き」などが挙げられます。検索意図を絞り込めるため、CVにつながりやすいコンテンツ・広告の配信ができます。
参照元(リファラー)
自社サイトを訪れるきっかけとなった、流入元となるWebサイトを指します。「リンク元」と呼ばれることもあります。リファラーは、アクセス解析の際に重要視される項目です。どの広告からユーザーが流入してきたのかを調べる際に参照します。
ふむふむ……。ここら辺は他のマーケティング施策でも使う言葉ばかりなので、まだついていけそうです!
よかったよかった。それじゃあ、もっと広告との関連性が深いビジネス用語についてみていこうか。
広告配信の用語集
次に、広告の種類や実際の運用に関係する用語について解説します。広告配信に関する用語は、非常に種類が多くてわかりにくいので、しっかりと区別できるようにおさらいしておきましょう。
アドテクノロジー
広告配信を効率的に行うためのシステム全般を意味する言葉です。「アド(広告)」と「テク(テクノロジー)」を組み合わせた造語です。たとえば、ユーザーの行動を追跡する「トラッキング技術」や、ひとり一人に最適な広告を配信する「広告配信技術」、「広告の成果測定技術」などが含まれます。
純広告
特定のメディアが提供する広告枠を買い取って掲載する広告です。あらかじめ広告枠を買ってから配信するので、「予約型広告(リザベーション広告)」と呼ばれることもあります。あとから価格が変動することがないメリットの一方で、配信中に広告内容を調整できないというデメリットもあります。
運用型広告
広告枠や入札額、ターゲット、広告内容などを変動させながら出稿できる広告です。純広告とは違い、成果を見ながら運用できる点が大きなメリットですが、調整しながらだと成果が出るまでに時間がかかりやすい点に注意が必要です。
インプレッション課金広告
1,000回表示されるごとに課金される仕組みの広告です。どれだけクリックされても費用が加算されることがないため、ディスプレイ広告などで選ばれることが多い傾向にあります。
クリック課金広告(PPC)
表示回数ではなく、1クリックされるごとに課金される仕組みの広告です。クリック後の行動につながりやすく、リスティング広告で活用されることが多い傾向にあります。
Google広告(旧:Google Adwords)
Googleが提供する広告主向けの広告出稿サービスです。次の3種類の広告を配信できます。
- 検索キーワードに連動して表示する「Google検索広告(GSN)」
- サイトやアプリ上にバナーを表示する「Googleディスプレイ広告(GDN)」
- YouTubeコンテンツに表示させる「動画広告」
Googleの検索結果だけではなく、提携している個人ブログやWebサイトにも広告掲載が可能で、クリックに応じて料金が課金されます。
Yahoo!広告
Yahoo! JAPANに広告が配信できるサービスのことです。 次の2種類の広告を配信できます。
- 検索結果と連動して表示される「Yahoo検索広告(YSA)」
- Yahoo!が提携しているサイトやアプリに表示される「Yahooディスプレイ広告(YDA)」
こちらもクリック課金制で、主に40代以上の年齢層やPCユーザーをターゲットにしたいときにおすすめです。
リスティング広告
検索エンジンを使ったとき、検索されたキーワードに連動して掲載される広告です。広告がクリックされるたびに料金が発生する「クリック課金制」が採用されており、関連度が高いユーザーに対して広告表示できる点がメリットです。
ディスプレイ広告(バナー広告)
広告枠を設けているWebサイトやアプリに表示される広告全般です。ディスプレイ広告の種類は主に2つで、Googleの「GDN(Googleディスプレイネットワーク)」、Yahoo!の「YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)」があります。
ユーザーの属性や行動に合わせて表示され、画像や動画、テキストなどさまざまな形態の広告が存在します。
リターゲティング広告(リマーケティング広告)
一度自社のサイトを訪れたユーザーをターゲットに、自社の広告を配信する手法です。自社サイトに訪問したユーザーに絞って表示されるため、より興味を持ってくれる人へピンポイントでアプローチできるというメリットがあります。
Yahoo!やFacebookでは「リターゲティング広告」、Googleでは「リマーケティング広告」と名称に違いはありますが、意味は同じです。
動的(ダイナミック)広告
広告主のWebサイトと関連性が高いキーワードで検索しているユーザーに対し、ニーズを満たせるであろう広告を自動で生成・出稿できる仕組みの広告です。ディスプレイ広告と似ていますが、キーワードの選定や広告の作成などを自動的に行ってくれる点が大きく異なります。
アフィリエイト広告
Webサイトの管理者が自分のメディアでサービスを紹介し、そのページを訪問したユーザーがサービスを購入することで報酬が発生する、成果報酬型の広告です。広告主とサイトの管理者に加え、両者をつなぐ「ASP(Application Service Provider)」というサービスを経由して配信・支払いをすることが一般的です。
DSP(Demand-Side Platform)
広告出稿の費用対効果を高めるためのプラットフォームです。広告枠の買い付けから効果の分析まで自動で行い、複数の広告運用を一元管理してくれます。
アドネットワーク
複数の広告媒体を集めて広告配信ネットワークを作り、その媒体にまとめて広告を配信する仕組みです。アドネットワークは広告を一気に配信するサービス、DSPはアドネットワークを管理するツールなので、しっかりと区別しておきましょう。
アドエクスチェンジ
各媒体やアドネットワークが持つ広告掲載枠を交換できる広告取引プラットフォームです。アドエクスチェンジでは、アドネットワークをまとめて整理することで、膨大な広告掲載面のネットワークを構築しています。
また、アドエクスチェンジが導入されることにより、「入札型インプレッション課金」への統一化が進みました。これによって公平性を保ちつつ、よりリーズナブルな広告配信ができるようになっています。
SSP(Supply-Side Platform)
広告を掲載するメディアの収益を最大化するためのプラットフォームです。さまざまなアドネットワークやDSPから掲載費がもっとも高い広告を自動で配信でき、利益向上に一役買ってくれます。
DMP(Data Management Platform)
インターネット上に蓄積された多様な情報データを一元管理して分析し、広告配信などの最適化を実現するプラットフォームです。顧客情報や行動履歴、実店舗の管理データなどを1か所にまとめて分類し、分析したりほかのツールと連携したりするために活用します。
RTB(Real Time Bidding)
オンライン広告を入札するための仕組みのひとつです。広告枠に対して1インプレッションが発生するごとにリアルタイムで広告枠を売買する入札方式で、もっとも高い金額で入札をした購入者の広告が表示されます。
わ~、広告の種類とか英語の用語が増えてきて混乱してきました……!
アルファベットで覚えようとすると忘れやすくなるから、英語の名称や意味で覚えることがおすすめだよ。
さらにレベルアップして、広告戦略を立てるときに使う言葉についても解説するよ。
広告戦略の用語集
次に、広告運用の戦略を立案する際に重要となるビジネス用語をご紹介します。広告運用以外でも頻出する言葉ばかりなので、基礎知識として覚えておいてくださいね。
CRM(Customer Relationship Management)
日本語に直すと「顧客関係管理(顧客管理)」という意味で、顧客の情報を集めて分析して、顧客満足度を高めるマーケティング手法・ツールを指します。顧客の情報を蓄積し、購入した商品やお問い合わせ内容を分析することで、個々のニーズに沿った広告配信・マーケティングの実施に役立てられます。
KGI(Key Goal Indicator)
「経営目標達成指標」という意味で、経営やビジネスの最終的なゴールのことです。たとえば、「1年間で売上を2倍にする」「広告からの購入率を1.5倍にする」などの目標がKGIに該当します。
KPI(Key Performance Indicator)
「重要業績評価指標」を意味する言葉で、KGIを達成するためにクリアしなくてはいけない小さな目標の達成率を測る指標を指します。たとえば、「1年で売上を2倍にするため、月◯件の問い合わせをもらう」「広告からの購入率を1.5倍にするために、1日〇PV目指す」などの目標がKPIに該当します。
PDCA
Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返して、継続的に業務の改善を目指すフレームワークです。一連の流れを繰り返し循環させることを「PDCAサイクル」と呼び、効果的な広告配信やマーケティング戦略の考案に欠かせない取り組みとして活用されています。
LPO(Landing Page Optimization)
LPを最適化し、成約率を高めるマーケティング戦略です。LP(ランディングページ)とは、申し込みや売上の増加を目的として作られた、1ページで完結する専用の広告ページです。ファーストビューの改善やCTAボタンの位置調整、ページ構成の入れ替えなどが、具体的な施策として挙げられます。
EFO(Entry Form Optimization)
「エントリーフォーム最適化」という意味で、会員登録フォームや資料請求フォームなどの入力完了率を高めるため、入力フォームを改善することを指します。EFOを実行することで、コンバージョン率の向上を目指せます。
CTA
Webサイトの訪問者に対して具体的な行動に誘導すること、もしくはそのためのテキストです。商品購入や無料相談、メルマガ登録などCTAの内容はメディアや商材によって異なります。広告は単に出稿するだけでなく成約につなげることが何よりも重要なので、効果的なCTA導線を設置することが大切です。
アトリビューション
成約に直接つながった流入経路だけではなく、それまでに経由した各メディアの貢献度を評価する手法です。消費者は、Web広告やブログ記事、SNSなどさまざまなコンテンツを経て成約に至っています。
直接成約につながった部分だけではなく、各要因についても把握することで、よりCV率を向上させるための施策を見極めやすくなります。
ここらへんの用語は僕も業務でよく触れるので、バッチリです!ちょっと自信がつきました……!
ふふふ……、広告運用のビジネス用語で本当に恐ろしいのはここからだよ……。ビギニャー君は、たくさんある成果指標をちゃんと区別できているかな?
えっ、先輩脅かさないでください……!怖いです……!
成果指標の用語集
広告を出稿したら、定期的に成果を測定して改善を繰り返すことが大切です。ここからは、広告運用で押さえておきたい成果指標について紹介します。
PV(ページビュー)
Webサイト内の特定のページをユーザーが見た回数です。ユーザー数や訪問回数にかかわらず、単純にページが表示された回数を表します。
Click(クリック)
表示された広告やURLリンクなどがクリックされることです。クリックされた回数を、クリック数といいます。
セッション
ユーザーがWebサイトに訪問してから離脱するまでの一連の行動を指します。1回サイトに訪問して、そのサイトから出ていったりブラウザを閉じたりするまでの流れのことを「1セッション」と呼び、PV数とは違った指標として取り扱います。
直帰率
ユーザーが最初に訪問したページだけを閲覧し、そのままサイトから離脱してしまう割合です。直帰率は、「直帰したセッション数÷全セッション数×100」で求められます。「どうして直帰してしまうのか」を分析することで、広告で改善すべきポイントを洗い出せます。
離脱率
Webサイトにおける特定のページからユーザーが離脱した割合です。言い換えると、特定のページがセッションの最後のページビューになった割合ということになります。離脱率は、「そのページの離脱数÷そのページのPV数×100」で算出できます。
回遊率
Webサイト1訪問あたりのPV数です。回遊率は「PV数÷訪問数」で求められ、回遊率が高いほど訪問者のエンゲージメントが高いことを意味します。
ただし、サイトの目的によっては回遊率が低くても問題ないケースがあります。回遊率だけで判断するのではなく、滞在時間やCV数など複数の指標をみて総合的に判断することが大切です。
滞在時間
Webサイトを訪問したユーザーが、サイトから離脱するまでの時間を意味する言葉です。平均ページ滞在時間は、「全ページ滞在時間合計÷対象閲覧ページ数」で算出されます。
滞在時間は、ユーザー体験を向上させるための1つの指標として活用できます。あまりにも滞在時間が短い場合は、何らかの理由で早期離脱されている可能性があるため、コンテンツの内容を見直してみるとよいでしょう。
UU(ユニークユーザー)
特定の期間内にWebサイトに訪問したユーザーの数を表す指標です。日別・週別・月別などで見ていくことが一般的です。UUを計測すれば、実際に訪問しているユーザーの人数を知ることができます。
リーチ数
Web広告や投稿などを見たユーザー数です。たとえば、あるユーザーが自社のサイトに5回訪問し、サイト内で3回広告が表示されたとします。この場合、広告は何度も表示されていますが、実際に広告を目にしているユーザー数は1人なのでリーチ数は1になります。
imp(インプレッション)
広告やSNSの投稿が表示された回数のことで、広告や投稿が1回表示されると「1imp」とカウントされます。インプレッションが高くても効果がともなわない広告の場合は、何らかの対策が必要です。
フリークエンシー
ユーザーと広告との接触回数を表す言葉です。たとえば、YouTubeの動画を見ていると何度も同じ動画を目にすることがあるでしょう。この同じ動画が表示された回数が、フリークエンシーということです。
CV(コンバージョン)
Webサイトにおける最終的な成果です。コンバージョンは、運営するサイトや提供するサービスによって異なります。商品購入はもちろん、お問い合わせやメルマガ登録などがコンバージョンになることもあります。
CVR(Conversion Rate)
コンバージョン(CV)を達成した割合のことで、「CV数÷サイト訪問数(セッション数)×100」という式で計算します。広告運用する際は、効率よくCVRを増加させることが大切です。
CPA(Cost Per Acquisition)
1件のコンバージョンを獲得するために費やした広告コストのことで、「広告コスト÷コンバージョン数」で算出できます。CPAの数字を比べたとき、より数字が低いほうが効果の高い広告だと評価できます。
CPC(Cost Per Click)
1クリックあたりの広告費用のことで、クリックされるたびに料金が発生する、リスティング広告などの「クリック課金型」の広告に用いられる指標です。「コスト÷クリック数」で算出されます。
CPO(Cost Per Order)
注文1件にどれくらいの費用がかかったのかを表す指標で、「広告費÷注文数」で算出できます。CPOが低いほど広告の効果が高いことになります。
CTR(Click Through Rate)
広告が表示されたときにクリックされた割合のことで、「クリック数÷インプレッション数×100」で算出できます。CTRが多いとそれだけサイトへの訪問数が増えるため、広告効果が高いということになります。
CPM(Cost Per Mille)
インターネット広告が1,000回表示されるために必要となる広告費のことで、「広告費用時にかかるコスト÷表示回数×1,000」で算出されます。表示させるメディアによって異なりますが、大体10~500円程度がCPMの相場になります。
CPV(Cost Per View)
動画広告が1回視聴されるときにかかる費用を表す指標です。YouTubeをはじめとする動画配信プラットフォームで用いられます。
CPI(Cost Per Install)
アプリケーションが1件インストールされるときにかかる費用を表す指標で「コスト÷インストール数」で算出されます。アプリのダウンロード広告など、インストール課金型の広告で用いられます。
CPE(Cost Per Engagement)
1エンゲージメントを獲得するときにかかる費用を表す指標で、「コスト÷エンゲージメント数」で算出可能です。エンゲージメントの定義は、広告商品や媒体によって異なります。たとえばSNSに掲載されるであれば、クリックやお気に入り登録などがエンゲージメントの一例として挙げられます。
ROAS(Return On Advertising Spend)
広告費に対して、広告経由の売上がどれくらいあったのかについて示す指標で、「広告からの売上÷広告費×100」で算出できます。広告費1円あたりの売上額が導き出せ、ROASが高いほど広告から得られた売上が大きいということになります。
ROI(Return On Investment)
投資した費用に対してどれほど利益が発生したのかを計測する指標で、「利益金額÷投資金額×100」で算出できます。ROIが高いほど、少ない投資額で効果が高くて効率的な施策が打ち出せているということになります。
インプレッションシェア
広告が表示可能だった合計回数のうち、実際に広告が表示された割合を意味する指標です。ターゲット設定や広告品質など、さまざまな要因を加味したうえで、広告が表示可能だった合計回数が見積もられます。
インプレッションシェアを把握することで、入札単価や予算を引き上げたとき、より多くのユーザーに広告を表示できるようになるかどうかを判断できます。
わわわわわ……。もうだめです、訳がわからなくなりました……!
成果指標の部分は、混乱しやすいよね。たとえば、「CVR」と見たときに何の単語を略した言葉かを思い出せれば、正しい意味を理解できるようになるよ。
最後の仕上げとして、広告運用に使用する基本ツールについても紹介しておくね。
基本ツールの用語集
最後に、広告運用を行うときに使用する基本のツールを紹介します。スムーズな業務のためにも、しっかりと押さえておきましょう。
アクセス解析
Webサイトを訪問したユーザーの行動や属性などを分析することを意味します。アクセス解析は、一般的にアクセス解析ツールを使用して行います。検索ワードやサイト内の行動履歴の分析、PV数や滞在時間、CV数の計測などが主な機能です。
Google Analytics
Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールで、「サイト・広告がクリックされたあとのデータ」を分析します。Webサイト・広告内にトラッキングコードと呼ばれるタグを貼り付けることで、訪問者数だけではなくサイト内の行動を計測・分析できます。
Google Search Console
Googleが提供している解析ツールで、「どのキーワードが検索されたときにどう表示されたのか」など、アクセスされる前のデータを取得できる点が特徴的です。Analyticsと連携させることで、より高い成果を目指せるようになります。
Google AdSense
サイトを訪問しているユーザーに最適な広告を自動配信し、クリックされたときに報酬を受け取れる仕組みの広告です。自社のWebサイトに専用の広告タグを貼り付けることで、簡単に広告が配信できるようになります。Google AdSenseは、Googleの審査をクリアしないと掲載することはできません。
タグマネージャー
広告掲載やアクセス解析などに必要なタグを一括管理するためのツールです。「Googleタグマネージャー(GTM)」や「Yahoo! タグマネージャー」など、複数のサービスがあります。
Google Ads Editor
Google広告を運用・管理するための無料アプリケーションです。キャンペーンや広告グループ、キーワードなどの作成・編集などを効率的に行えます。
キャンペーンエディター
Yahoo!広告を運用・管理するためのツールです。オフラインで作業でき、広告の運用や管理を効率化してくれます。
ヒートマップ
Webサイトを訪問したユーザーが取った行動や反応を評価するための分析ツールです。ページがよく読まれる部分やクリック位置、離脱された位置などが色の変化で可視化されるため、WebページやLPの改善施策に活用できます。
先輩、ありがとうございます。何度も復習して、しっかりと身につけようと思います!
少しずつ覚えていけば大丈夫だよ。頑張ってね。
CONTACT お問い合わせ
WRITING 執筆
LIFT編集部
LIFT編集部は、お客様との深いつながりを築くための実践的なカスタマーエンゲージメントのヒントをお届けしています。