X広告(旧:Twitter広告)は、X(旧:Twitter)のタイムラインや検索結果などに表示させられるSNS広告です。本記事では、X広告の種類や費用、配信方法までわかりやすく説明します。
幅広い層に訴求できて拡散性も高いX広告は、認知度拡大やCV獲得、エンゲージメント向上などさまざまな目的で活用できます。基本的な知識を身につけて、ぜひビジネスに活用してみてくださいね。
まずは、ゴンドラ管理職社員によるX広告に関するインタビューをご覧ください。
INDEX
ゴンドラの管理職にX広告(旧:Twitter広告)について聞いてみた
株式会社ゴンドラ 広告本部 本部長 瀧本さんにX広告についてインタビューしました。
普段はどのような部署でどのようなお仕事をしていますか?
Web広告を専門に扱う『広告本部』の責任者として、マネージメントを中心に携わっています。広告本部は次の4つの部署で構成されています。
1つ目は広告案件に関するディレクションやプラン作成、お客様との綿密なコミュニケーションを担う【広告プラニング部】、2つ目に広告運用を担う【チャネルデザイン部】、3つ目はアフィリエイト運用を担う【コンバージョンデザイン部】、そして4つ目がJR東日本企画様とのお取組みを担う【JIC事業部】です。
これら4つの部署に共通するのは、いずれもWeb広告を専門に扱う部署ということです。
X広告(旧:Twitter広告)を配信するメリットは何だと思いますか?
フォロワーターゲティングやキーワードターゲティングなど、X独自のターゲティング方法があり、パーソナライズされたより精緻なターゲティングができるということです。
さらに、低コストで効果的なフォロワー獲得や商品・サービスの認知拡大といった効果が期待できる「インスタントウィン」や、「アンケート機能」といったX特有のメニューもあります。二次拡散への期待や利用者年齢層が幅広いこともX広告のメリットです。
また、インフィード上の投稿に広告クリエイティブが自然に溶け込むため、広告特有の違和感や嫌悪感を感じにくい点も魅力のひとつです。
スマホユーザーを前提とした広告なので、スマホとの親和性が高く、アプリダウンロードを増やしたい場合にも有効な手段といえます。
X広告(旧:Twitter広告)をはじめとしたSNS広告運用を含む、統合型支援の実体験があれば教えてください
主に次の2種類があります。
1.SNS広告×制作
ゴンドラでは「キャンペーンLP作成×SNS広告」という形で多くの実績があります。SNS広告はエンゲージメントという指標があり、プレゼントキャンペーンとの相性が良いのも特徴のひとつです。
お客様の目的にもよりますが、中長期的に検討する商品やサービスよりも、単発案件などでお申し込み増加につなげたい場合には特に効果的です。
2.SNS広告×SNS運用(インスタグラム)
SNSアカウントでの投稿を拡散するための広告運用で、ピンポイントでターゲットユーザーを集客するのに効果的な方法です。現在、某クレジットカード会社様の女性向けプロモーションでもこの方法を実施しています。
女性向けのサービスであることを考慮し、女性限定のチームが一丸となり、同じ目線で取り組んでいます。
X広告(旧:Twitter広告)運用を行う上で、難しいことはなんですか?
1つは『炎上リスクが常に付きまとう』という点です。批判的なコメントがつくこともあります。例えばインフルエンサー施策やアフィリエイト施策でいえば、対応する人の画像やテキスト表現で、どうしてもコントロールできない部分が出てくるといったケースがあります。
そこでゴンドラでは、お客様と協力してガイドラインを策定しています。インフルエンサーやアフィリエイターの方々にとって、クライアントの運営ポリシーを理解することは非常に大切です。そのため、これらをドキュメント化し、メディア側と共有することで炎上リスクを未然に防げるような対策を講じています。
2つ目は、『仕様がたびたび変わる』という点です。SNS広告はアップデートが頻繁にあり、最近では“CTAボタンが無くなった”とか“認定バッチが必要だ”という変更がありました。このような変化に素早く対応するためには、常にアンテナを張り巡らせて最新情報を把握し、それを社内のオペレーションにいち早く共有していく必要があります。
以前、仕様変更が激しい状況下で、ターゲティングが難しく配信ボリュームが出ないという状況がありました。具体的には、興味関心やキーワードターゲティングを設定していましたが、競合他社の除外やお客様の要望でターゲットを削っていくと、マッチするユーザーが減少し、配信数自体が伸びないという状態です。
これを解決するために、情報のキャッチアップはもちろんのこと、それ以上に「なぜ伸びないのか?」という仮説を立て、お客様と一緒に考えることがより重要だと考えています。このプロセスを通じ、それまでは思いもよらなかった意外なキーワードの発見や解決策が見つかることもあるのです。
結局は、お客様がX広告を配信する目的に立ち返り、密なコミュニケーションを通じて施策を進めることこそ、機会損失を回避する最善の策だと考えています。
ゴンドラにX広告(旧:Twitter広告)を含むSNS広告運用を依頼するメリットはなんですか?
SNS広告を運用することはもちろん、それ以外もお客様の事業を支援するための各種ソリューションをトータルでご提供できる点にあります。
例えば、新たにツールの導入やシステム開発が必要となった場合、ゴンドラでは部署を横断して一括でご対応させて頂くことが可能です。
また、当社独自の「スパイラルアフィリエイトタグ」というワンタグツールを活用することで、お客様の業務を効率化したり、CRM領域までサポートする体制があるのもゴンドラの強みのひとつだといえます。
SNS広告運用は単なる一手段でしかありません。私たちはX広告を含む各メディアの活用だけでなく、集客から顧客ロイヤル化、さらにはその先を見据えたカスタマーエンゲージメントの構築まで、お客様と共に考え、本質的な課題に真摯に向き合っています。
読者のみなさまに、お伝えしたいことはありますか?
Web広告黎明期からこの業界に携わってきましたが、ゴンドラの定義する【カスタマーエンゲージメント】、いわゆる「獲得」だけにとどまらず「関係の構築」まで支援するという考え方は、未来のWeb広告のあるべき姿ではないかと感じています。
集客することだけがゴールではなく、お客様とエンドユーザーが中長期的に繋がることを目標としたWeb広告運用こそが、デジタルマーケティングの着地点だと考えています。
私たちは、「広告から」、「LINE運用から」、「メルマガ配信から」と、どこからスタートしてもその先を見据えた【カスタマーエンゲージメント】を意識した運用とサービスをご提供できると考えています。
X広告キャンペーン(旧:Twitter広告)の種類
X広告は、SNSのX(旧:Twitter)で配信できる広告です。Xのタイムラインや検索結果などに広告を表示させられるので、自然な形でユーザーにPRできる点がメリットです。
X広告は、目的に応じて8つのキャンペーンに分けられます。
- リーチキャンペーン
- 動画の再生数キャンペーン
- プレロール再生数キャンペーン
- アプリのインストール数キャンペーン
- Webサイトの訪問者数キャンペーン
- エンゲージメント数キャンペーン
- アプリのリエンゲージメント数キャンペーン
- Webサイトコンバージョンキャンペーン
まずは、各キャンペーンの詳細をみていきましょう。
リーチキャンペーン
リーチキャンペーンは、より多くのユーザーにポストやクリエイティブを見てもらうことを目的とした広告です。新しい商品やブランドをリリースするとき、商品の認知度を高めたいとき、イベントの告知をしたいときなどに役立ってくれます。
リーチキャンペーンでは、とにかくユーザーに興味を持ってもらうことが大切です。そのため、ポストやクリエイティブを制作するときは、「ユーザーに伝えたいこと」「取ってほしい行動」を意識する必要があります。
訴求内容を簡潔にしつつ、他のポストに埋もれないように画像や動画を用いて投稿を目立たせましょう。
おすすめの広告フォーマット
- イメージ広告
- 動画広告
- Webサイトボタン付きの動画広告
- カルーセル広告
動画の再生数キャンペーン
動画の再生数キャンペーンは、動画のリーチ最大化を目的とした広告です。
視覚・聴覚に訴求できる動画コンテンツは、ユーザーに強い印象を残したり多くの情報を伝えたりしたいときに最適です。認知度向上はもちろんのこと、ブランディングやエンゲージメントの向上にも役立ってくれるでしょう。
Xは長尺の動画も投稿できますが、広告として効果的なのは15秒以下の短い動画です。最初の数秒で興味を引けるように、インパクトがあるユニークなクリエイティブを制作することが成功のカギとなります。
おすすめの広告フォーマット
- 動画広告
- Webサイトボタン付きの動画広告
- 会話ボタン付きの動画広告
- アンケート付き動画広告
- カルーセル広告
プレロール再生数キャンペーン
プレロール再生数キャンペーンは、Amplify プレロール広告の再生数を増加させるための広告です。
Amplify プレロールとは、Xと提携している200以上のパートナーが配信する動画の本編前に再生される動画広告です。YouTuberが投稿する動画の前に再生される、企業広告のXバージョンだと考えるとわかりやすいでしょう。
動画のみで訴求しなければいけない広告なので、クリエイティブ制作に力を入れる必要があります。再生から6秒でスキップボタンが表示されるため、それまでにユーザーの心を掴むことが大切です。
おすすめの広告フォーマット
- Amplify プレロール
- Amplify スポンサーシップ
アプリのインストール数キャンペーン
アプリのインストール数キャンペーンは、アプリのダウンロード数を増やすための広告です。新しいユーザーにアプリを知ってほしい場合、新しい機能を周知したい場合などに役立ってくれるでしょう。
Xを使用しているユーザーの47%は、アプリをダウンロードするときに機能を重視していることがわかっています。そのため、画像や動画を活用しながら、アプリの内容や機能についてわかりやすく説明すると効果的です。
おすすめの広告フォーマット
- アプリボタン付きのイメージ広告
- アプリボタン付きの動画広告
- カルーセル広告
Webサイトの訪問者数キャンペーン
Webサイトの訪問者数キャンペーンは、Webサイトへの誘導を目的とした広告です。Webサイトに遷移するボタンを追加してポストを作成できるので、広告を見てくれたユーザーをそのままサイトに誘導できる点がメリットです。
ポストやクリエイティブを制作するときは、セール情報や限定訴求など、ユーザーの行動を促す内容に仕上げましょう。また、広告と遷移先の内容を一致させることも忘れてはいけません。
ホームページやオウンドメディアはもちろん、入力フォームやECサイトを遷移先として指定することも可能です。
おすすめの広告フォーマット
- Webサイトボタン付きのイメージ広告
- Webサイトボタン付きの動画広告
- カルーセル広告
- 動的商品広告 (DPA)
エンゲージメント数キャンペーン
エンゲージメント数キャンペーンは、より多くのユーザーに投稿を見てもらい、交流することを目的とした広告です。インプレッションを増やすだけではなく、拡散や返信、リンクのクリックなどを目指している場合に適しています。
エンゲージメントの発生を目的としているため、行動を促すコピーやクリエイティブを制作することが大切です。質問やアンケート、CTAなどの設置も忘れずに行いましょう。
おすすめの広告フォーマット
- テキスト広告
- イメージ広告
- Webサイトボタン付きのイメージ広告
- 動画広告
- Webサイトボタン付きの動画広告
- カルーセル広告
アプリのリエンゲージメント数キャンペーン
アプリのリエンゲージメント数キャンペーンは、アプリの利用や更新など、特定のアクションを促すための広告です。
ユーザーは、タイムラインから直接アプリへシームレスに移行できます。アプリをダウンロードした先の、さらなる行動やCVを目的としている場合に最適です。
シームレスな体験を提供するには、アプリ内で促したい行動をクリエイティブに反映する必要があります。短くて魅力的なポストを数種類作り、ユーザーの興味を引く内容を見極めることも有効です。
おすすめの広告フォーマット
- アプリボタン付きのイメージ広告
- アプリボタン付きの動画広告
- カルーセル広告
Webサイトコンバージョンキャンペーン
Webサイトコンバージョンキャンペーンは、Webサイトでのコンバージョン獲得を目的とした広告です。コンバージョンに至る可能性がもっとも高いターゲットにリーチするので、効率よくCVRを向上させられます。
クリエイティブと組み合わせることで、ポスト自体がLP(ランディングページ)としての役割を果たしてくれるようになります。意図しないクリックを防ぐためにも、コンバージョンに直結するページに遷移させることが大切です。
おすすめの広告フォーマット
- コレクション広告
- 動的商品広告 (DPA)
X広告(旧:Twitter広告)のカテゴリとフォーマットの種類
X広告のフォーマットは、以下の4つのカテゴリに分類されます。
- プロモート広告
- X Amplify
- Xテイクオーバー
- X Live
各カテゴリと詳しいフォーマットについてみていきましょう。
プロモート広告
プロモート広告は、さまざまなメディア形式を通じた訴求が可能な広告です。幅広いユーザー層への訴求、フォロワーからのエンゲージメント向上に適しています。
プロモート広告がサポートしているのは、次の4つのフォーマットです。
テキスト広告
一般的なXのポストと同様、テキストだけで訴求するシンプルな広告です。タイムラインに表示される一般ユーザーの投稿に紛れるので、自然な形でアピールしたいときに適しています。
広告感を抑えながら訴求できる一方で、他のポストに埋もれやすい点に注意が必要です。文字装飾を施すなど、テキストだけで目立たせる工夫をすることが大切です。
画像広告
写真を使うことで、商品やサービスを紹介できるフォーマットです。
テキスト広告よりも訴求力をアップできる反面、クリエイティブ制作に手間がかかる点がデメリットとして挙げられます。とはいえ、動画広告に比べると制作の手間は抑えられるため、リソースを節約しつつ広告効果の最大化を目指す方におすすめです。
動画広告
ポストに動画クリエイティブを埋め込むことで、視覚的・聴覚的訴求力を高められる広告フォーマットです。動画を見てもらうだけではなく、Webサイトやアプリに誘導することも可能です。
商材の魅力を伝えることに加え、ブランディングやエンゲージメントの向上も狙えます。
カルーセル広告
最大6つの水平スワイプが可能な画像・動画をポストに埋め込むことで、複数の商品・プロモーションを紹介するフォーマットです。
複数の訴求を1つの広告内で行えるため、効率よく商品やサービスをアピールできます。クリエイティブ制作の知識がなくても訴求力が高い広告を作れる点が、カルーセル広告のメリットです。
X Amplify
X Amplifyは、広告主と関係性の高い動画コンテンツと連携して配信する広告です。具体的なフォーマットは、次の2つです。
Amplify プレロール
Xと提携している200以上のパートナーが配信する動画の本編前に、動画広告を配信できるフォーマットです。YouTubeの前に表示される広告やテレビ広告をイメージすると、わかりやすいでしょう。
親和性が高いコンテンツに広告を配信できる点が、最大のメリットです。また、広告配信だけではリーチできない、動画本編に興味を持つユーザーにもリーチできるという魅力があります。
Amplify スポンサーシップ
Xが提携しているコンテンツパートナーから1社選択して、タイアップ広告を配信できるフォーマットです。パートナーと協力すれば、オリジナルのコンテンツやポストなどを制作することも可能です。
Xと提携しているパートナーと一緒に行う、インフルエンサーマーケティングをイメージするとわかりやすいでしょう。
Xテイクオーバー
Xテイクオーバーは、特定の期間にわたって、企業やブランドがXの主要な広告枠へ独占的に配信できる広告です。
大規模なキャンペーンやイベント、製品のローンチなど、一定期間に集中して露出を高めたい場合に適しています。広告費用は高額になりますが、与えられるインパクトと露出増加効果は絶大です。
Xテイクオーバーには、次の2つのフォーマットがあります。
Timeline Takeover
Xを開いたとき、タイムラインの一番上に表示される広告です。ユーザーが最初に目にする部分なので、ユーザーに強い印象を与えられます。
テキストだけではなく、画像や動画、カルーセルなどを用いた広告を配信することも可能です。他の投稿の一部に紛れるのではなく、その日の話題を独占できる可能性を秘めた、訴求力の強いフォーマットです。
Trend Takeover / Trend Takeover+
トレンドに連動して表示されるテイクオーバー広告です。探索ボタンを押したときに表示されるトレンドの画面に広告が配信されます。
Trend Takeover+では、動画などのクリエイティブと一緒に商材を訴求できます。没入感のある広告を配信できるため、より訴求力を高めたい場合はこちらを選択するとよいでしょう。
X Live
X Liveは、視聴者がリアルタイムで参加できるライブ配信形式の広告フォーマットです。商品の紹介からファッションショーの開催、ユーザーとのコミュニケーションなど、さまざまな用途で活用できます。
近年は、ライブ配信を通じて商品を販売するライブコマースへの注目度が高まっています。現状X Liveは他の広告と比べるとメジャーなフォーマットとはいえませんが、今後活用する企業は増えていくでしょう。
動的商品広告 (DPA)
動的商品広告 (DPA)は、適切なタイミングで適切なターゲットに対して、最適な広告を自動で配信できるフォーマットです。
例えば、広告主のWebサイトを訪問して商品をカートに追加したが、購入には至っていないユーザーがいたとします。Xはこのユーザーに対して商品広告を配信し、購買意欲の向上を図ってくれるのです。
このフォーマットを利用するには、ユーザーの行動を追跡するための「Xピクセル」や「コンバージョンAPI」を実装する必要があります。詳しい設定方法は、こちらのページをご覧ください。
コレクション広告
コレクション広告は、メイン画像の下に小さなサムネイル画像を挿入できる広告フォーマットです。複数の画像を一気に見てもらえるので、より多くの情報を伝えられ、CV数アップが期待できます。
サムネイル画像は横にスクロールでき、タップすれば任意のページにユーザーを遷移させられます。1つの広告で複数の内容を訴求したいときに最適です。
カスタム機能
X広告には、次のようなカスタム機能があります。
- フォロワーがコンテンツに参加できる「アンケート機能」
- 広告コンテンツについてのツイートを促す「会話ボタン」
- アプリのダウンロードページに誘導する「アプリボタン」
- 任意のWebサイトに誘導する「Webサイトボタン」
- 多くの顧客と1対1の会話ができる「ブランド通知」
各広告フォーマットとカスタム機能を組み合わせることで、より訴求の幅は広がります。広告を配信する目的にあわせて、効果を最大化できるクリエイティブの制作を目指しましょう。
X広告(旧:Twitter広告)とは
X広告を活用することには、どのような意味があるのでしょうか。
より上手にマーケティングやビジネスで活用するために、以下の項目を学んでおきましょう。
- X広告の特徴
- X広告に適した配信目的
- X広告は個人でも出せる?
それぞれを詳しく説明します。
X広告の特徴
Xは、SNS広告の配信を希望する企業に広くおすすめできるプラットフォームです。なぜなら、X広告ならではの特徴が多くのメリットをもたらしてくれるためです。
ここでは、X広告の特徴を2つ紹介します。
拡散力が高い
Xの最大の特徴は、拡散力が高い点です。X広告は、通常の投稿のようにいいねやリツイートができるので、二次拡散を狙いやすい傾向にあります。
ユーザーが多く手軽に情報を共有できるXは、数あるSNSの中でもっとも拡散力が高いといっても過言ではありません。とにかく多くのユーザーに情報を届けたい場合は、X広告の活用がおすすめです。
幅広い年齢層にアプローチできる
Xは幅広いユーザー層に利用されているので、さまざまなターゲットに訴求しやすいという特徴もあります。
総務省の調査によると、Xの主な利用者層は10~30代だということがわかっています。さらに、40代の44.5%、50代の31.6%にも利用されていることが判明しました。
SNSは若者をターゲットにした広告プラットフォームであると思われがちですが、Xはそうではありません。若者はもちろん、中高年をターゲットにした訴求にも効果を発揮してくれます。
X広告に適した配信目的
X広告の活用はあらゆる企業におすすめですが、特に認知拡大とCV獲得、ブランディングを目的とした広告配信に適しています。
どのようなことなのか、詳しくみていきましょう。
認知拡大
リアルタイムな情報拡散が可能なXを、話題探しやトレンドを把握するために利用しているユーザーは少なくありません。そこに魅力的な広告を配信すれば、注目を集められて大幅に認知を拡大できる可能性があります。
認知拡大を狙うときは、拡散したくなる広告を制作することが大切です。笑ってしまうようなユニークなクリエイティブの制作、リポストキャンペーンの実施など、「拡散する動機」を作ってあげましょう。
CV獲得
X広告は、外部サイトへの誘導やアプリのダウンロードなどのCV獲得にも効果を発揮してくれます。特に、短く簡潔に情報を伝えることに特化しているので、CVのハードルが低い商材のアピールに有効です。
なかでも日用品やファッション・コスメ、飲食物など、気軽に購入できる商材は、X広告で大きな成果が得られる可能性が高いでしょう。
ブランディング
Xでは、ユーザーが気に入った企業やブランドのアカウントをフォローし、情報拡散を手伝ったり気軽にコミュニケーションをとったりすることが可能です。ブランドを身近に感じられるため、ロイヤルティの向上や熱狂的なファンの獲得に役立ってくれるでしょう。
ロイヤルティの高い顧客やファンの存在は、企業の独自性確立(ブランディング)に欠かせません。広告でありながら顧客と交流できるX広告は、ブランディングにも効果的なのです。
X広告は個人でも出せる?
X広告は、個人の方でも配信できます。例えば、ご自身のハンドメイド雑貨を販売している方や、フリーランスの方が宣伝のためにX広告を配信することも可能です。
実際、個人のちょっとしたつぶやきが「プロモーション」として配信されているのを、目にした経験がある方は多いかもしれません。
ただしX広告を配信するには、Xの月額有料プラン「X Premium(旧:Twitter Blue)」に登録している必要があります。広告費とは別にX Premiumの費用も必要になる点を押さえておきましょう。
X広告(旧:Twitter広告)のターゲティングの種類
X広告には、大きく分けると3つのターゲティング手法があります。
- オーディエンスの特性
- オーディエンスタイプ
- 既存のオーディエンス
各ターゲティングの詳細をみていきましょう。
オーディエンスの特性
1つ目のターゲティング手法は、オーディエンスの特性を絞り込む方法です。
具体的には、次のような情報をもとにターゲティングを行います。
- 地域
- 言語
- デバイス・通信事業者
- 年齢
- 性別
上記の要素を複数組み合わせてユーザーを絞り込むことも可能です。
条件を設定しすぎると、ターゲットとなりうる潜在顧客にリーチできなくなる可能性があります。必要以上に絞り込みすぎないように注意しましょう。
オーディエンスタイプ
2つ目のターゲティング手法は、オーディエンスタイプを絞り込む方法です。
次のような内容でターゲティングを行います。
- 日常的なポストの内容
- 自社の投稿や広告に接触・反応した履歴
- 特定のキーワード
- 映画やテレビに関するキーワード
- 興味・関心
- 特定のアカウントのフォロワーと同様の行動を取るユーザー
このターゲティングを用いれば、自社に興味を持ってくれそうなユーザーを狙い撃ちできます。会話の内容や興味・関心で細かく配信先を絞り込めるので、広告コストの削減にも役立ってくれるでしょう。
既存のオーディエンス
3つ目のターゲティング手法は、既存のオーディエンスを活用してターゲットを絞り込む方法です。
- ユーザーのサイト訪問履歴
- 自社保有リスト
- アプリの利用データ
上記のような「既存のデータ」を使ってユーザーを絞り込む点が特徴的です。既に自社商品に興味を持ってくれたユーザーに対して広告を配信できるので、高い効果が期待できます。
X広告(旧:Twitter広告)の費用
X広告を配信するときは、どのような仕組みで費用が発生するのでしょうか。最適な予算計画を立てるためにも、X広告の費用について学んでおきましょう。
- X広告の料金の仕組み
- X広告の入札方法
- X広告の課金方式
上記3つのポイントを詳しく説明します。
X広告の料金の仕組み
X広告の料金は、オークションの入札額によって決まります。
広告主がキャンペーンを作成すると、ターゲティング条件に応じて入札が行われます。例えば、「マーケティング」という単語でターゲティングを行っている場合、同じようにマーケティングをターゲットにしている広告のなかで競い合うことになるのです。
加えて、X広告は入札の金額だけではなく、品質も考慮のうえ広告が表示される仕組みである点が特徴的です。
- 共感度:ユーザーが広告に反応しているか
- 関連性:ポストの内容がユーザーの興味・関心にあっているか
- リーセンシー:最新の話題をポストしているか
Xは上記の3点を評価した「品質スコア」と入札価格をふまえ、プラットフォームに表示する広告を決定します。
なお、X広告の予算は広告主が設定でき、費用の最少額に定めはありません。日別予算を設定しておけばそれ以上課金されることはないので、予算に限りがある場合でも安心です。
X広告の入札方法
X広告には、3つの入札方法があります。
- 自動入札:自動的に入札額を最適化する方法
- 上限入札単価:アクションごとに支払う金額を細かく管理する方法
- 目標入札単価:目標額に収まるよう入札額を最適化し、1日の平均コストを支払う方法
広告の入札に慣れていない場合は、自動入札から始めることがおすすめです。ご自身で入札額を決める必要がありませんし、最小限の費用で最大の効果が得られるよう入札額を最適化できます。
X広告の課金方式
X広告には、次の5つの課金方式があります。
- インプレッション課金
- 再生数課金
- アプリインストール課金
- クリック課金
- エンゲージメント課金
ここでは、各課金方式の詳細と代表的なキャンペーンをみていきましょう。
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金方式です。
代表的なキャンペーンは次の3つです。
- リーチキャンペーン
- 動画の再生数キャンペーン
- Webサイトコンバージョンキャンペーン
クリック課金とは異なり、ユーザーのアクションに費用が左右されません。そのため、料金を設定しやすい点がメリットです。
ただし、ユーザーアクションに直結しにくい、費用対効果を把握しにくい点がデメリットとして挙げられます。
再生数課金(CPV)
再生数課金は、広告掲載した動画が50%以上表示された状態で2秒間の再生、または全画面表示などのアクションを取った場合に費用が発生する課金方式です。
代表的なキャンペーンは、動画の再生数キャンペーンとプレロール再生数キャンペーンの2つです。
すぐにスクロールされた場合は費用が発生しないので、余計な料金がかかりにくい点がメリットです。ただし、インプレッション課金に比べると単価が高くなる傾向にあります。
アプリインストール課金
アプリインストール課金は、ユーザーがアプリをインストールしたり、アプリを起動したりすると費用が発生する課金方式です。アプリのインストール キャンペーンに適用されます。
アプリがインストールされた場合のみ課金されるので、無駄なコストが発生しない点が大きなメリットです。ただし、他の広告と比べると多くの予算が必要になる点に注意しましょう。
クリック課金(CPC)
広告がクリックされると費用が発生する課金方式です。代表的なキャンペーンとして、Webサイトの訪問数キャンペーン、アプリのリエンゲージメント数キャンペーンが挙げられます。
クリック回数に応じて課金されるので、費用を払えば払うほど成果を得られる点がメリットです。また、クリックされない限りは課金されないので、初期費用を抑えられるところもうれしいポイントでしょう。
エンゲージメント課金(CPE)
エンゲージメント課金は、広告にリツイートやいいねなどのアクションがあると費用が発生する課金方式です。エンゲージメント数キャンペーンに適用されます。
拡散や交流などを目的としている広告と相性がよい課金方式です。エンゲージメントが発生しない限りは費用が発生しないのも、大きなメリットでしょう。
ただし、エンゲージメントの地点を深く設定している場合、成果を実感するまで長い期間を要する可能性が高くなります。
X広告(旧:Twitter広告)の出し方
X広告を配信する手順は、次のとおりです。
- 広告アカウントにアクセスする
- 支払い方法を追加する
- 広告を作成する
- キャンペーンを構築する
- 最適化する
各プロセスの詳細をみていきましょう。
広告アカウントにアクセスする
X広告は設定項目が多いので、パソコンから操作することを推奨します。
まずは、Xの広告アカウントにアクセスして、キャンペーンを実行するアカウントにログインします。
下にスクロールすると、地域とタイムゾーンを入力する画面に遷移します。ここでは、「Japan」を選択し、「Create your first keyword ad」をクリックしてください。
支払い方法を追加する
キャンペーンを追加する前に、支払い方法を追加しておきましょう。
画面右上に表示されているアカウント名をクリックし、「新しいお支払い方法を追加」をクリックします。
課税ステータスを選択しましょう。企業や個人事業主、自営業の方は「ビジネス」、個人の方は「個人」を選択して「次」を選択します。
会社住所を入力して次に進むと、「消費ID」と「広告代理店」に関する2つの質問が表示されます。日本の場合は該当なしになるので、どちらも「いいえ」を選択して次に進みましょう。
クレジットカード情報の入力画面になります。カード情報や請求先情報を入力して保存すれば、支払い方法の追加は完了です。
広告を作成する
ここまでの準備ができたら、広告の作成に進みましょう。
最初に広告の目的を選択します。今回は、リーチを選択しました。
広告テキストを作成しましょう。ここから画像や動画などのクリエイティブを追加することが可能です。
作成した広告テキストは、右側のプレビュー画面に表示されます。
ターゲティングや予算の設定をします。機会損失を防ぐためにも、最初はターゲティング範囲を狭めすぎないように注意しましょう。
設定が完了したら、「キャンペーンを開始」のボタンをクリックします。これで、X広告の設定は完了です。
キャンペーンを構築する
2回目以降のキャンペーンを作成するときは、「広告マネージャー」画面から設定を行えます。
広告マネージャーの画面上部に表示されているメニューから、「キャンペーン>キャンペーンを作成」を選択してください。
広告キャンペーンを選択する画面になります。初心者の場合は、「シンプル」を選びましょう。
すると、前項と同様の広告作成画面に遷移します。目的やターゲットにあわせて、同様に設定を進めてください。
最適化する
キャンペーンが開始されたあとは、広告マネージャーのダッシュボードからリアルタイムで結果をモニタリングできるようになります。
反応に応じてクリエイティブやターゲティングを変更しながら、より成果につながる内容に最適化していきましょう。
X広告のクリエイティブを制作するときのコツ
X広告で成果を出すためにも、クリエイティブ制作の際は次の3点を意識しましょう。
- 簡潔に投稿する
- 離脱ポイントを作らない
- 画像や動画を積極的に活用する
それぞれの詳細を紹介します。
簡潔に投稿する
X広告でもっともパフォーマンスが高くなるのは、50~100文字程度のポストであるといわれています。広告を制作するときは、簡潔かつわかりやすい投稿にすることを意識しましょう。
X Premiumユーザーであれば、140文字以上の長文ポストも可能です。そのため、できるだけアピールするために情報をたっぷり詰め込みたくなるかもしれません。
しかし、あまりにも長いツイートはユーザーを飽きさせ、離脱の原因になってしまいます。シンプルかつ行動を喚起できる投稿の作成を心がけてください。
離脱ポイントを作らない
広告内で離脱ポイントを作らないことも、成果を高めるために意識したいコツです。
テキスト内にメンションやハッシュタグ、CVにつながらないリンクなどを設置してしまうと、それをクリックしたユーザーが戻ってこなくなる可能性があります。離脱につながる場合がほとんどなので、特別な理由がない限りは設置しないことを推奨します。
設定するリンクなどは、自社サイトやアプリページなど、CVに直結するものに絞り込みましょう。
画像や動画を積極的に活用する
X広告を配信するときは、画像や動画などのクリエイティブを積極的に活用しましょう。
X広告で高いパフォーマンスを発揮する投稿は50~100文字程度と、非常に簡潔なものです。この量のテキストだけで商材を十分にアピールすることは難しいので、画像や動画で補足する必要があるのです。
またXによると、97%のユーザーがビジュアルに注目していることがわかっています。ユーザーの興味を強く引くために、画像や動画の活用は欠かせないのです。
X広告を配信するときは、このクリエイティブのコツを意識してみますね!
それとね、こんなことも意識するとX広告の配信を成功に導きやすくなるよ。
X広告(旧:Twitter広告)の配信を成功させるコツ
X広告の配信で成果を出すには、以下の4つのコツを意識することが大切です。
- KGIとKPIを設定する
- 複数のクリエイティブを運用する
- 勝ちパターンを見つける
- PDCAを回す
各コツの詳細をみていきましょう。
KGIとKPIを設定する
X広告を配信するときは、あらかじめ最終的な目的(KGI)を明確にしておきましょう。目的によって、クリエイティブの内容や選ぶべきキャンペーン、広告フォーマットが大きく異なるためです。
X広告の目的としては、次のようなものが例として挙げられます。
- フォロワーを獲得する
- ファンとのコミュニケーションを活性化する
- LPに誘導して商品を販売する
- 新しく発売する商品の認知度を高める
- アプリのインストールを促す
このようなKGIを設定できたら、達成度合いを測るための中間目標(KPI)も設定します。例えば、「1週間でフォロワーを10人増やす」「1日当たり100回リンクをクリックしてもらう」などのKPIが考えられます。
X広告は、配信して終わりではありません。KGIとKPIの達成度合いをしっかりと把握し、どうすればよりよい広告になるのかを考え続けることが大切です。
複数のクリエイティブを運用する
X広告を配信するときは、複数のクリエイティブを運用しましょう。何パターンかのクリエイティブを運用すれば、その中から最善のクリエイティブを見つけられるようになります。
どれほどユーザーニーズを分析して魅力的なクリエイティブを制作しても、実際にどう受け取られるかはわかりません。動画広告のほうが訴求力を高められると思って配信しても、「長くて見る気がしない」「説明ばかりで退屈だ」と思われる可能性があります。
ユーザーに刺さる広告を見極めるためには、いろいろなパターンを試す必要があります。時間と手間はかかりますが、1つのクリエイティブで成果を出そうとしないことが重要です。
実際、X公式では「効果を最大化するために3つ以上のフォーマットを用いること」を推奨しています。
勝ちパターンを見つける
「自社のターゲットにはこの広告が刺さる」という勝ちパターンを見つけられれば、効率よく成果につながるX広告を作れるようになります。勝ちパターンは商材やターゲットによって変わってくるので、自社ならではの正解を見つけましょう。
- もっとも反応がよいターゲット層
- もっとも反応が得られる訴求内容
- 最適なトンマナ(tone&manner)
- もっとも成果につながるクリエイティブ
上記の内容を言語化できるようになったら、勝ちパターンを見つけたといえるでしょう。なんとなくで広告を配信するのではなく、「どの広告が・なぜ効果的なのか」をしっかりと分析することが大切です。
PDCAを回す
一度の広告配信で目標を達成することはできません。実際に広告を配信すると問題点や改善点が見えてくるので、それを反映させたクリエイティブを制作し、常によりよい広告の制作を目指すことが大切です。
PDCAを回すときに重要となるのが、KPIの達成具合を把握することとユーザー理解の促進です。ユーザーの行動を分析するだけではなく、アンケートなどを通して広告に対する生の意見を聞いてみてもよいでしょう。
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WRITING 執筆
LIFT編集部
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