Googleの「SGE」とは、生成AIによって作成された回答を検索結果に表示する機能です。この記事では、日本でもサービスの提供が開始されたSGEの使い方や機能について紹介します。
SGEはSEOに大きな影響を与える可能性が高いため、最新の情報にアンテナを張っておくことが大切です。
Webマーケティングを実施する企業は、ぜひ本記事でSGEの概要や今後必要な対策に関する知識を身につけてください。
先輩、パソコンとにらめっこして何をしているんですか?
あ、ビギニャー君。今ね、GoogleのSGEを試しに使っているんだ。なかなか便利だねぇ、これ。
え、SGE……?
INDEX
Googleの「SGE」とは?
近頃、Googleが提供を開始したSGEというサービスが注目を集めています。SGEは簡単にいうと「AIが検索結果を生成する」サービスで、私たちのインターネット利用やWebマーケティングに大きな影響を与えると考えられています。
ここでは、GoogleのSGEに関する基本的な知識をみていきましょう。
- Googleの「SGE」って何?
- Googleの「SGE」はいつから日本で提供が開始される?
- Google「SGE」を利用する要件
- SGEと関連用語の違い
各項目の詳細を説明します。
Googleの「SGE」って何?
Googleが提供するSGE(Google Search Generative Experience)とは、生成AIをGoogle検索結果に導入した新しい検索体験のことです。AI技術が既存のWebサイトから情報を抽出して、検索キーワードに対する独自の回答を生成して検索結果に表示してくれます。
従来の検索エンジンは、検索結果に既存ページに記載されている情報やWebページのリンクを表示していました。一方でSGEは、さまざまなWebサイトから抽出した回答を表示する仕組みになっている点が特徴的です。
SGEによって、これまでは対応が難しかった複雑な質問に対する直接的な回答も、検索結果に表示できるようになりました。
Googleの「SGE」はいつから日本で提供が開始される?
GoogleのSGEは、2023年8月30日より日本での試験運用が開始されました。アメリカでは5月に提供が開始されており、日本は世界で2か国目のサービス開始国となっています。
ただし、あくまでまだ試験運用の段階なので、利用できる機能が限られていたり精度に不安が残っていたりと、課題が残されていることを忘れてはいけません。今後、機能の追加や精度の向上などが進んでいくはずなので、最新の情報をチェックしながら活用していくことが大切です。
Google「SGE」を利用する要件
GoogleのSGEは誰でも無料で利用できるサービスですが、いくつかの簡単な要件を満たす必要があります。具体的な要件は、次のとおりです。
デバイスの種類 | 要件 |
Android | Androidスマートフォンを使っている 最新バージョンのGoogleアプリである 18 歳以上である 自身で管理する個人のGoogleアカウントである |
iPhone・iPad | iPhoneを使っている 最新バージョンのGoogleアプリである 18 歳以上である 自身で管理する個人のGoogleアカウントである |
パソコン | Chromeブラウザを使っている 18 歳以上である 自身で管理する個人のGoogleアカウントである |
なお、今のところGoogle Workspace for Educationアカウントを含むGoogle WorkspaceアカウントではSGEが利用できないため注意が必要です。
SGEと関連用語の違い
SGEと一緒に押さえておきたい関連用語として、次の3つが挙げられます。
- Bing AI
- Google Bard
- 強調スニペット
ここでは、各用語の意味やSGEとの違いをみていきましょう。
Bing AIとの違い
Bing AIは、検索エンジンのBingにChat GPTの機能を搭載したサービスです。マイクロソフトが開発したAIチャットボットで、誰でも無料で利用できます。
AIが回答を導き出してくれる点ではGoogleのSGEと共通していますが、会話・チャット形式のやり取りがメインになっている点がBing AIの特徴です。一方でSGEは自社開発のAIを搭載し、これまでの検索方法にAIによる回答機能を融合して表示させます。
UIや検索結果の表示方法は異なりますが、どちらも検索エンジンにAIを搭載することによる検索体験の向上を目的としています。両方使用してみて、使いやすい方を選択するとよいでしょう。
Google Bardとの違い
Googleには、すでにリリースされている「Bard」と呼ばれるサービスがあります。
Bardはチャット生成AIであり、Chat GPTに近い存在です。会話・チャットを通じた問題解決や、クリエイティブなテキスト形式のコンテンツ作成を目的としています。
一方で、SGEは検索エンジンにAIを組み込んだサービスであり、あくまで検索体験の拡張を目的としています。コンセプトや目的が大きく異なるため、まったく別のプロダクトとして認識しておくことが大切です。
強調スニペットとの違い
強調スニペットとは、検索ワードに対する「明確な回答」となる文章を抽出し、検索結果画面の最上部枠に強調表示するGoogleの仕組みです。質問に対する模範的な回答を表示させる機能で、内容は既存のWebページから抽出されます。
SGEでは、強調スニペットよりもパーソナライゼーションされた回答が表示されます。「模範的な回答」を表示させるのが強調スニペット、「個々に適した回答」を表示させることも可能なのがSEGであると区別しておきましょう。
へぇ~、ついにGoogleにまでAIが搭載されたんですね!これは、検索エンジンの使い勝手がますますよくなっていきそうですね!
そうだね。まだ試験運用段階だけど、本格的に実装されればできることが一気に増えるんじゃないかな。
例えば、どのような機能が使えるのでしょうか?
何ができる?Google「SGE」の機能
SGEの主な機能は、以下のとおりです。
- 生成AIによる回答の作成機能
- 単語の説明機能
- プログラミングコードの色分け機能
- 画像生成機能
- 文書の下書き機能
- Webサイトの要約機能
- 販売促進・広告機能
なお2024年1月現在、日本で利用できるのは「生成AIによる回答の作成機能」のみです。他の機能は一部地域のSGEで試験的に導入されており、日本語版への実装時期は未定です。
ここからは、各機能の詳細をみていきましょう。
生成AIによる回答の作成機能
現在、日本語版のSGEで利用できるのは、生成AIによる回答(スナップショット)の作成機能です。検索ページの最上部に、AIが生成した回答が掲載されます。
スナップショットには、検索キーワードに応じて次のような情報が表示されます。
- 情報の参照元
- 追加質問
- 会話モードへの移行ボタン
- 関連する商品ページへのリンク
- 関連する画像やYouTube動画
SGEは、Bing AIのようなチャット形式の検索に移行することも可能です。会話を繰り返しながら検索を繰り返すことで、情報の精度向上が狙えます。
検索結果に明確な回答が表示されるため、Webサイトをひとつひとつ訪問して内容を確認する手間が省けます。情報収集の時間を短縮できるので、ユーザーの検索体験を大幅に向上できるでしょう。
単語の説明機能(日本未対応)
英語版のSGEには、単語の説明機能が実装されています。AIが生成した検索結果内の単語にカーソルを置くと、その単語の説明や図解が表示され、クリックすると詳細を確認できます。
検索結果に専門用語や海外の言語が含まれる場合、わざわざ検索し直す必要がなくなる点がうれしいポイントです。
プログラミングコードの色分け機能(日本未対応)
SGEによって生成されたプログラミングコードのオーバービュー内のコードが色分けして表示される機能もあります。こちらも、英語版のSGE限定の機能です。
この機能により、文字列やキーワード、コメントなどの各要素を識別しやすくなります。よりコードエディターに近い仕様になり、コードの理解とデバッグが簡単に行えるようになっています。
画像生成機能(日本未対応)
英語版のSGEでは、画像生成機能が利用できます。例えば、「踊っている猫の絵を描いて」と入力すると、指示通りの画像がAIによって生成されるのです。
最大4つまでの画像が提示され、任意のイラストを選択してさらに編集することも可能です。生成された画像には、AIが生成したことを示すラベルや透かしが施されます。
文書の下書き機能(日本未対応)
英語版のSGEでは、文章の下書き機能も利用できます。記事コンテンツやメールの文面などを作成する際に活用でき、文章の長さやトーンの変更を指示することも可能です。
生成された文章は、そのままGoogleドキュメントやGmailなどにエクスポートできます。
Webサイトの要約機能(日本未対応)
英語版のSGEでは、Webサイトの要約機能を利用することも可能です。長文のコンテンツの要約リストを表示し、リストから内容に直接ジャンプできます。
記事の内容をサッと確認したいときに便利ですが、現時点では表示できる要約の数が3つに限られています。長い記事の場合、重要情報が漏れてしまう可能性がある点に注意が必要です。
販売促進・広告機能(日本未対応)
SGEは、今後広告の掲載やショッピング機能など、マーケティングに関連する機能の実装を予定しています。
AIによって一人ひとりに適した広告が配信されたり、検索ニーズに沿った商品・ショップリンクが表示されたりすれば、ユーザーの利便性はより向上するでしょう。今後は、SGEを意識したマーケティング戦略の実施が不可欠になります。
いろいろと機能を紹介したけど、いま日本で使えるのはAIによる検索結果の生成機能だけなんだ。今後、どんどん機能が増えていくことは間違いないと思うよ。
へぇ。機能のアップデートが楽しみですね~!すっごく便利そうだし、僕もSGEを使ってみたいなぁ。
おっ、興味ある?それじゃあ、日本語版SGEの使い方を教えておくよ。
日本語版Google「SGE」の使い方
日本語版のSGEは、簡単に利用を開始できます。ここでは、SGEの使い方を画像つきでみていきましょう。
SGEをオンにする方法
まずは、SGEをオンにする設定を行います。
はじめに、ChromeでSearch Labsのページを開きましょう。パソコンの場合はChromeのブラウザ、スマートフォンの場合は最新のGoogleアプリを使用します。
SGEを利用したいアカウントでログインできていない場合は、ログインを行っておきましょう。
SGEに関する説明ページが表示されます。「SGEを有効にすると、検索時に表示されることがあります」というテキストの右側にボタンがあるので、これをオンにしてください。
プライバシーポリシーや利用規約などが表示されるので、確認して問題がなければ「同意する」をクリックします。
これで、SGEをオンにする設定は完了です。
「例を見る」のボタンをクリックすると検索画面に遷移するので、検索したいキーワードをいつも通り入力しましょう。キーワードに応じて、必要性があればSGEが表示されるようになります。
AIによる検索結果の概要を表示する方法
SGEが有効になっていれば、特別な操作をしなくても画像のようなAIによる回答生成機能が利用できます。
AIが生成した回答の出典を参照したいときは、回答文の最後に表示されている青いボタンをクリックすると詳細を閲覧できます。さらに詳しく情報を調べたいときは、画面下部の「追加質問」をクリックしましょう。
「追加で聞く」「会話」をクリックすると、チャット画面に移行します。会話形式で質問を続けたい場合は、こちらの機能を利用します。
赤枠の欄に質問を入力すると、新しい回答が生成されます。何度か質問を行い、回答の精度を高めていきましょう。
フィードバックを提供する方法
生成AIによる回答に何らかの問題がある場合は、フィードバックを提供しましょう。
生成された回答の右下に「グッドマーク」と「バッドマーク」が表示されます。回答内容が役に立つ場合は「グッドマーク」、改善が必要な場合は「バッドマーク」をクリックします。
改善が必要な場合は、理由を選択して詳しいフィードバックを送ってください。
また、SGEに関するフィードバックを送信することも可能です。Search Labsの画面下部に表示されている「フィードバックを送信」をクリックすると、試験運用版に関する意見を送信できます。
全然難しくないでしょう?誰でも気軽に使えるからいいよねぇ。
本当ですね!SGEをオンにしておけば、その後は自動的に生成AIによる回答が表示されるようになるのは便利です~!
でしょでしょ。ビギニャー君がいうようにSGEは便利でメリットが多い機能だけど、デメリットもあるから利用するときは注意しようね。
Google「SGE」のメリット・デメリット
GoogleのSGEには、メリットだけではなくデメリットも存在しています。
ここでは、それぞれの詳細をみていきましょう。
Google「SGE」のメリット
SGEのメリットは、次の2点です。
- 素早く精度の高い情報にたどり着ける
- 出典へ簡単にアクセスできる
詳細を説明します。
素早く精度の高い情報にたどり着ける
SGEの最大のメリットは、素早く精度の高い情報にたどり着ける点です。会話形式で気軽に検索できるので、短い時間で精度の高い回答を得られるようになり、素早く目的を達成できます。
また、SGEは複数のWebサイトの内容を抽出してまとめてくれるので、さまざまなサイトを訪問して情報を探す必要がありません。手間や検索時間を大幅に削減できるでしょう。
出典へ簡単にアクセスできる
SGEが生成する回答には、出典が明記されます。必要に応じて詳細を確認できるため、詳細な情報を知りたいときも便利です。
Webサイトをひとつひとつ確認しなくても「どのサイトにどの情報があるのか」を知れるので、効率的に調べ物ができます。
Google「SGE」のデメリット
気をつけたいSGEのデメリットとして、次の5つが挙げられます。
- 信頼性や創造性に課題が残る
- 利用できる言語が限られている
- Webマーケティングに大きな影響を与える
- 回答が生成されないこともある
- 現時点では使える機能が限定的である
どのようなことなのか、詳細をみていきましょう。
信頼性や創造性に課題が残る
現時点では、SGEが生成した回答の信頼性や創造性は高くありません。
SGEは既存のWebサイトから情報を抽出して回答を生成するため、参照するサイトによっては虚偽の情報が表示されることがあります。導き出された回答が正しいものか、確認したうえで活用することが大切です。
また、創造的なコンテンツや独自性の高いコンテンツの生成には向いていません。例えば、「猫の飼い方に関するブログ記事を書いて」と入力しても、SGEによる回答は生成されないのです。創造的なコンテンツを生成したい場合は、Google Bardを活用しましょう。
利用できる言語が限られている
SGEは、現時点では利用できる言語が限られています。すべての言語に対応しているわけではないので、外国語を利用することがある方は注意が必要です。
2023年11月現在、SGEの試験運用版に対応している言語は次のとおりです。
- 英語
- ヒンディー語
- インドネシア語
- 日本語
- 韓国語
- ポルトガル語(ブラジル)
- スペイン語(ラテンアメリカ)
対応言語は順次追加されていくので、Googleのヘルプセンターで最新の情報をチェックしておきましょう。
Webマーケティングに大きな影響を与える
断定的なことはいえませんが、SGEは今後Webマーケティングに大きな影響を与える可能性があります。SEOやアルゴリズム、ユーザーの行動パターンなどさまざまな要素に変化をもたらし、「SGE対策」が必須になっていくのは間違いないでしょう。
特に、現在SEO集客に依存している企業は、早めに対策を行わないと売上が大きく下がってしまうかもしれません。
回答が生成されないこともある
SGEは、どのような検索キーワードでも回答を生成してくれるわけではありません。
Google公式からは、次のような検索キーワードが入力された場合は、SGEによる回答の生成は行わないと発表されています。
- Web上にある情報の質や信頼性が低いクエリ
- 通常検索で十分なクエリ
- 危険・有害なトピック
- YMYLクエリ(生成される場合は注意書きが入る)
場合によっては、「AI による概要を生成しますか?」と表示されることもあります。この文言が表示されたときは、「はい」のボタンをクリックすればSGEによる回答が閲覧可能です。
現状、日本語版SGEでは「Knowクエリ」で回答が生成されるケースが多い傾向にあります。
現時点では使える機能が限定的である
日本語版のSGEは、英語版と比べると機能が大幅に制限されています。今後、機能が拡充されていくのは間違いありませんが、現時点ではできることが限られていることを理解したうえで利用しましょう。
詳しい機能については、「何ができる?Google「SGE」の機能」の見出しをご覧ください。
ふむふむ。デメリットに気をつけながら活用していこうと思います!それにしても、マーケターとしては「Webマーケティングに影響を与える」っていう点が気になりますね……。
それは、僕もかなり気になっているんだよね。ビギニャー君、今後SGEがマーケティングに与える影響と、僕たちマーケターがとるべき対策って何だと思う?
え、えっと……。
SGEでSEOは終わる?押さえておきたい影響と対策
一部では、SGEの提供開始により、検索結果で上位表示を目指すSEOの意味がなくなると噂されています。SGEがSEOに影響を与えると、Webマーケティングを実施する企業が大きな打撃を受けることは間違いありません。
ここでは、SGEが企業に与える影響と対策法をみていきましょう。
Google「SGE」が企業に与える影響
結論からいうと、SGEによってSEOが完全に終わることは、現時点ではないと考えられています。
しかし、SEOに依存していた企業に次のような影響が出ることは事実でしょう。
- Webサイトの評価が変わる可能性が高い
- AIに選ばれるかどうかが売上に直結する
- 質の高いレビューがより重要になる
各項目の詳細を説明します。
Webサイトの評価が変わる可能性が高い
SGEを利用すれば、ユーザーはWebサイトを訪問せずとも明確な回答を得られるようになります。
そのため、コンテンツにアクセスせずに離脱する「ゼロクリックサーチ」が増えてしまう可能性があるのです。ゼロクリックサーチが増えれば、サイトに訪問するユーザーが大幅に減少するでしょう。
ユーザーの行動が変われば、その変化に対応した新しいSEOの評価基準が必要になります。今後、GoogleのSEOアルゴリズムが変わり、大きな順位変動が起きるかもしれません。
AIに選ばれるかどうかが売上に直結する
SGEが普及していけば、AIに選ばれるかどうかが売上を決定づけるようになるかもしれません。
今後は、検索上位のサイトから順番に見ていくのではなく、AIで回答精度を高め、そこで商材の認知から購入まで完結する可能性が高まります。つまり、SGEの回答に自社商材が表示されなければ、ユーザーに知ってもらうチャンスすら得られない可能性があるのです。
質の高いレビューがより重要になる
日本語版のSGEには実装されていませんが、英語版のSGEにはおすすめ商品と一緒にレビューも表示する機能が搭載されています。
この先、日本語版のSGEにも商品のレコメンド機能やレビュー表示機能が実装される可能性が高いため、今のうちから質の高いレビューを集めておくことが重要です。特に、ECモールにおけるレビューの重要性が増していくと予想されます。
企業が行うべきSGE対策
SGEはSEOや売上に大きな影響を与えますが、従来のWebマーケティングやSEO施策が意味をなさなくなるわけではありません。なぜなら、Webサイトの情報をもとに回答を生成するSGEにとって、サイト自体の存在意義は依然として高いと考えられるためです。
企業は、今までどおりユーザーファーストなコンテンツ制作を意識しつつ、次のようなSGE対策にも取り組んでいくことが重要です。
- クエリごとの影響を理解する
- 「E-E-A-T」を意識する
- 流入経路を増加させる
- 良質なコンテンツを充実させる
- Googleビジネスプロフィールを充実させる
- 最新情報を確認しておく
各対策法の詳細を説明します。
クエリごとの影響を理解する
SGEがSEOに与える影響は、検索クエリの種類によって異なります。クエリごとの影響を理解し、それぞれに適した対策を行うことが大切です。
検索クエリの種類別に影響の大きさと対応策をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
クエリの種類 | 影響の大きさ | 対応策 |
Knowクエリ (~を知りたい) | 大きい (「ゼロクリックリサーチ」によるトラフィック減少の可能性が高い) | 参照元コンテンツに選ばれる AIが要約しやすい文章にする 正確な情報を掲載する 一般化された情報を掲載する |
Buyクエリ (~を買いたい) | 現時点では小さい (商品レコメンド機能が実装された場合、かなり大きな影響が出る) | 「E-E-A-T」を高める Merchant Centerを更新する |
Goクエリ (~に行きたい) | 現時点では小さい (GoogleビジネスプロフィールをもとにしたSGE表示が実装された場合、多少影響が出る) | Googleビジネスプロフィールを更新する 写真やレビューを充実させる Webサイトの情報量を増やしておく |
Doクエリ (~をしたい) | 現時点では小さい (DoクエリのSGE表示が実装された場合、影響が出る) | ターゲットに向けた情報をわかりやすくまとめる 追加質問の参照元コンテンツに選ばれる |
どの検索クエリに関しても、「ユーザーファースト」を徹底することが重要です。どのような対策をすればよいか迷ったときは、原点に立ち返ってユーザーが求める情報の提供に努めましょう。
「E-E-A-T」を意識する
SGEの回答精度を高めるため、今後より「E-E-A-T」が重要視されるようになると予想されます。E-E-A-Tとは、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されるWebサイトの評価基準で、次の4要素を指します。
- Experience(経験):実体験や経験が盛り込まれているか?
- Expertise(専門性):専門的な知識や技術が活かされているか?
- Authoritativeness(権威性):認知を獲得しているか?有力な情報源か?
- Trustworthiness(信頼性):オリジナル性が高いか?運営者や規約が開示されているか?
コンテンツ制作時は「E-E-A-T」をいっそう意識し、AIに信頼できる参照元として見つけてもらうことが重要となります。
流入経路を増加させる
集客を検索流入に依存している企業の場合、SGEの普及やそれによるアルゴリズム変動により大打撃を受ける可能性は高いでしょう。集客数や売上の減少を回避するには、流入経路を増加させる施策が必要になってきます。
SNSマーケティングや実店舗での販促活動、メルマガ配信など活用できるチャネルはさまざま。ターゲットのニーズや行動を分析し、複数のチャネルを組み合わせながら集客を目指しましょう。
良質なコンテンツを充実させる
SGE対策の基盤となるのが、良質なコンテンツの作成です。
信頼性が高いコンテンツやわかりやすくて要約しやすいコンテンツは、SGEに採用される可能性を高めてくれます。また、オリジナリティが高く魅力的なコンテンツは固定ファンを育成する効果もあるでしょう。
コンテンツは、決してホームページやオウンドメディアに掲載する記事だけを指すわけではありません。独自性の高いホワイトペーパーの配布や動画コンテンツの配信、セミナーやウェビナーの開催など、その他のコンテンツ活用も有効です。
Googleビジネスプロフィールを充実させる
2023年11月時点、日本語版のSGEでは未対応ですが、今後はGoogleビジネスプロフィールをもとにしたSGEが生成されるようになる可能性が高いでしょう。実際、英語版のSGEはGoogleビジネスプロフィールの情報を反映した回答の生成機能が実装されており、各スポットの写真やレビューが掲載されています。
実店舗集客を目的としている場合は、今のうちからGoogleビジネスプロフィールの情報を充実させて準備しておきましょう。レビューの獲得や写真・メニューを充実させるなどの対応をしておけば、機能がアップデートされたときに競合と差をつけられます。
最新情報を確認しておく
GoogleのSGEは登場したばかりの新しいサービスで、これから機能が変更・追加になる可能性があります。SGEが企業に与える影響や行うべき対策が今後変わっていくことも十分考えられるため、常に最新情報にアンテナを張っておくことが重要です。
現時点でいえるのは、こんな感じの内容かな。あくまで見解のひとつだから、参考程度にね。SGEはまだまだGoogle公式からの発表が少なくて、僕たちマーケターも頭を悩ませているんだぁ。
シニヤン先輩でも悩むことがあるんですね……!僕もトレンドに乗り遅れないように、しっかりと情報収集を行っておこうっと。
いい心がけだね。何か新しい情報があったら、ぜひ教えてね!
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