「ディスクリプション」とは、インターネットの検索結果でページタイトルの下に表示される、そのページの概要のことです。
ユーザーにとって、ページリンクをクリックするか否かの判断材料となる重要な情報のひとつであり、間接的にSEOにも影響します。
今回はそんな「ディスクリプション」について、文字数など、どのように設定するとクリックされやすいのか、初心者向けにやさしく解説します。
ビギニャーくん~!このページのディスクリプションって、たぶん自分で書いてないよね?あとで書いて欲しいんだけど……
えっ?ディスクリプション?って、なんですか?
INDEX
ディスクリプション(メタディスクリプション)とは?
ディスクリプションとは「meta description(メタディスクリプション)」というHTMLタグで設定する、Webページの概要を説明するテキストです。
ディスクリプションに設定したテキストは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索を行ったとき、検索結果において「スニペット」と呼ばれるページタイトル下の概要説明文として表示されます。
ディスクリプションの2つの役割
ディスクリプションには2つの役割があります。ひとつは、検索エンジンにおいてインターネット上の情報の読み込みを行っているロボット「クローラー」に、そのページの概要を伝えることです。
もうひとつは、検索結果に表示されることで、ユーザーにページ概要を伝えることです。ディスクリプションは、ユーザーがページへのリンクをクリックするかどうかの重要な判断材料のひとつとなります。
ディスクリプションとSEOの関係
ディスクリプションは、設定の有無やその内容が、SEOに直接的な影響を及ぼすことはありません。しかし、間接的にはSEOに影響すると考えられます。
なぜなら、適切なディスクリプションを設定することで、ページリンクのクリック率やアクセス数、ページ滞在時間やCV数の向上が期待できるからです。これらの変化は、SEOに良い影響を及ぼします。
ディスクリプションを設定しないとどうなる?
ディスクリプションを設定しなかった場合、検索エンジンが自動でディスクリプションを生成します。
しかし、自動で生成されたディスクリプションは、あくまで検索エンジン側が判断したページ概要であるため、ページ作成者の意図や訴求したいポイントとはズレた内容になってしまう可能性があります。
そういったズレを防ぎ、「このページにはどのような情報があるのか」を検索エンジンとユーザーに正しく伝えるために、自分でディスクリプションを設定することが大切です。
へえ~!検索でいつも見ているこの説明文を「ディスクリプション」っていうんですね!たしかに、ここを参考にしてページをクリックするかどうかを決めている気がします。
そうなんだよね。ディスクリプションはユーザーに大きな影響を及ぼすんだ。
ディスクリプション設定で期待できる効果・メリット
ディスクリプションはユーザーの行動に影響を及ぼします。適切なディスクリプションを設定すれば、「クリック率(CTR)・アクセス数の向上」と「ページ離脱率の低下・CVRの向上」が期待できます。
クリック率(CTR)・アクセス数の向上
検索エンジンを利用するユーザーが、検索結果に表示されたページのリンクをクリックしてサイトを訪れるかどうかの大きな判断材料は、主に3つあります。
- 検索順位
- タイトル
- ディスクリプション
検索順位は、上位に表示されているリンクほど、クリックされやすくなります。タイトルは、ユーザーが自身の検索ニーズにマッチしたページかどうかを判断するのに非常に重要な情報だといえるでしょう。
そして、タイトルと同じくらい重要なのが「ディスクリプション」です。タイトルだけでなくディスクリプションも含めて、「そのページにどんな情報があるのか」を判断しているユーザーもいます。
サイト運営者にとっては、タイトルに入りきらなかった情報をディスクリプションで表現することもできます。ユーザーに刺さる情報をディスクリプションに入れることで、クリック率を上げ、サイトへのアクセス数を上げることができるでしょう。
ページ離脱率の低下・CVRの向上
「そのページにどんな情報があるのか」を適切に説明したディスクリプションを設定できていれば、そのページやサイトの情報に対して興味・関心の高いユーザーが訪問してくれます。
「思っていた内容と違った」ということが起こりにくいため、離脱されにくく、回遊率や滞在時間が伸びる傾向にあります。その結果、CVRの向上も期待できます。
ね、ディスクリプションって大事でしょう?……というわけで、ビギニャーくんにはこのページのディスクリプションを考えてほしいんだ。お願いできるかな?
わかりました、任せてくださいっ!え~っと、この情報も大事だし、これも伝えておきたいし……それから~
ちょ、ちょっと待った!伝えたい情報がたくさん思い浮かぶのはいいことだけど……ディスクリプションには、最適な文字数があるんだよ!
最適なディスクリプションの文字数は?
ディスクリプションを作成する上で、最初に注意すべき点が文字数です。ディスクリプションは、表示される文字数に上限があります。
上限はPCとスマホで異なり、上限以上の文字数で作成しても、その部分は検索結果には表示されません。文字数が少なすぎるのももったいないので、上限ぎりぎりになるように作成しましょう。
PCの場合
PCでの表示を前提とする場合、ディスクリプションの最適な文字数は120~130字前後です。PCはスマホに比べて画面が広いため、表示される文字数も多くなっています。
BtoBの商材や情報など、ターゲットとするユーザーの大半がサイトをPCで閲覧すると想定される場合、PCでの表示を前提としてディスクリプションを作成しても良いでしょう。
スマホの場合
スマホでの表示を前提とする場合、、ディスクリプションの最適な文字数は50~70字前後です。限られた文字数のなかで、ユーザーに知ってほしい情報をうまくまとめる必要があります。
現代は多くの人がスマホでインターネットを利用しているため、基本的にはスマホで閲覧されることを想定してディスクリプションを作成したほうが良いといえます。
PC・スマホの両方に対応するためには
ディスクリプションはPCとスマホとで別々に設定することができません。そのため、すべてのユーザーの閲覧環境に対応するには、スマホに合わせて50~70文字以内にまとめるのが良いといえます。
PCでの閲覧を前提として長めのディスクリプションを設定した場合、スマホでは後半が見えない状態となってしまいます。
【参考】コンテンツの文字数とSEOの関係
ディスクリプションの文字数は、上記の文字数に収めるのが基本です。
では、各ページのコンテンツの文字数はどうでしょうか。最近は、SEO対策のためにコンテンツの文字数を5,000字~10,000字、あるいはそれ以上と多くする傾向があります。
しかし、コンテンツの文字数が多いからSEOで有利というわけではありません。一方で、SEOで評価されるポイントを押さえてコンテンツを作成すると、おのずと文字数が多くなりがちです。
そのため、上位表示されるページのコンテンツの文字数が多いという結果になります。文字数を指標とするのではなく、あくまでもコンテンツの中身を見る必要があります。
ディスクリプションの文字数って結構短いですね!?う~ん、ちゃんとまとめられるかな……心配になってきました~!
大丈夫!ディスクリプションを書く時のコツがあるんだ。そこをちゃんと押さえておけば、意外と難しくないはずだよ。
効果的なディスクリプションの書き方
50~70文字という限られた文字数で、伝えたい情報を過不足なくまとめるにはどうすれば良いのでしょうか。そのためのポイントを以下に紹介します。
- 誰に向けた情報なのかを明確にする
- ユーザーのニーズを踏まえたメリットを提示する
- 伝えたい情報・キーワードは前半に配置する
- キーワードを入れるが、羅列はNG
- ページの内容が文字数内でわかりやすくまとまっているか確認
これらのポイントを順番に押さえていくことで、効果的なディスクリプションを作成できるはずです。
誰に向けた情報なのかを明確にする
たとえば、「○○というお悩みがある方」「○○を解決したい方」「○○の担当者の方」というように、誰に向けた情報なのかを明確にします。ターゲットとするユーザーに、まずは「自分に関係のある情報だ」と目にとめてもらうことが重要です。
ユーザーのニーズを踏まえたメリットを提示する
ターゲットとするユーザーの目にとまったら、次は「このページを読むことでほしい情報が得られる」と思ってもらうことが重要です。そのために、ページを訪問することで「どんな情報が得られるのか」「どんな悩みを解決できるのか」という、ユーザーのニーズに応えるメリットを提示しましょう。
伝えたい情報・キーワードは前半に配置する
ディスクリプションで表示される文字数はユーザーの使用する端末や環境によっても変わるため、短くまとめた場合でも、ユーザーの環境次第ではすべてが表示されないことがあります。
伝えたい情報や重要なキーワードが途中で切れて表示されることのないように、特に大切な情報はできるだけ文章の前半部分にもってくるようにしましょう。
キーワードを入れるが、羅列はNG
検索ニーズの高いキーワードや、タイトルに入らなかったけれどページコンテンツにおいて重要なキーワードをディスクリプションに入れることで、検索にひっかかりやすくなる可能性があります。
ただし、ディスクリプションで大切なのは、ターゲットとするユーザーの興味・関心にマッチする情報がそのページにあることをわかりやすく提示することです。キーワードを多く入れ込むことは逆効果で、むしろキーワードをしぼり、検索した人の興味関心をひく文章を作成することを優先しましょう。
ページの内容が文字数内でわかりやすくまとまっているか確認
ここまでのポイントを押さえて文章を作成した上で、全体としてページの内容がわかりやすくまとまっているか確認しましょう。各要素を押さえた上で、読みやすく理解しやすい文章にまとまっていることも重要です。また、文字数に過不足がある場合は調整します。
文章が思い浮かばないときは、実際にキーワードで検索してみて、クリックしたくなる文章があったら、どこがいいなと思ったのか参考にしてみるのもありだよ。
はいっ!ありがとうございますシニヤン先輩!ちなみに、ディスクリプションって頻繁に変更するものなんですか?
ディスクリプションは基本的に設定するタイミングが決まっているよ。
ディスクリプションの設定が必要なのはいつ?
ディスクリプションの設定や見直しが必要になるのは、以下のようなタイミングです。
- 新規ページを作成したとき
- 既存ページをリライトしたとき
- Googleのアップデートで変更があったとき
これらのタイミングで、本記事で紹介した内容をご活用ください。
新規ページを作成したとき
新規ページを作成したときは、必ずディスクリプションを設定しましょう。特にSEO対策のコンテンツでは、ディスクリプションの設定がとても重要です。
また、新規サイトを開設するときは、各ページに対してディスクリプションを設定しましょう。
既存ページをリライトしたとき
既存ページをリライトしたときは、新たなページのコンテンツと既存のディスクリプションの内容に乖離がないか、見直しましょう。
特に、ターゲットとするユーザーやキーワードを変更したとき、コンテンツの大幅な変更があったときは、ディスクリプションもリライトが必要な可能性が高いです。
Googleのアップデートで変更があったとき
Google検索での表示順位を決める「検索アルゴリズム」がアップデートされ、ディスクリプションに関する変更があったときは、その変更に合わせてディスクリプションを見直しましょう。
たとえば、文字数の上限に変更が生じることが考えられます。Webサイトを運営する上で、Google検索に関連する情報は定期的にチェックしておきたいところです。
そういえばディスクリプションって、HTMLタグでの設定ということでしたけど、具体的にどうやって設定したら良いんですか…?
ディスクリプションの設定方法には大きく2種類あるよ。
ディスクリプションの設定方法
ディスクリプションの設定方法は、Webサイトの運用に利用しているCMSやASPサービスなどのプラットフォームによって異なります。
利用しているプラットフォームにディスクリプションの設定画面がない場合は、HTMLソースのheadタグ内に記述します。
CMS、ASPサービスの管理画面での設定
代表的なCMSであるWordPress(ワードプレス)では、管理画面の「メタタグ設定」でディスクリプションを設定できます。
このように、Webサイトを構築・運用しているCMSやASPサービスによっては、管理画面からディスクリプションの設定をできる場合があります。
HTML記述での設定
上記の方法でディスクリプションの設定ができない場合、HTMLソースの<head>タグ内部に、以下のソースを記述しましょう。○○○の部分にテキストを記入します。
<meta name=”description” content=”○○○”>
ディスクリプションの設定方法がよくわからない場合、まずはWebサイトを構築した制作会社や、プラットフォームの提供会社に確認してみましょう。
先輩、さっそくディスクリプションを設定してみました!でも、反映されてないみたいなんですよね……
ディスクリプションは反映までに少し時間がかかるよ。それと、ディスクリプションの内容が不適切だと反映されないこともあるから注意してね。
ディスクリプションが反映されないとき
ディスクリプションが反映されているかどうかは、該当するページが表示される検索キーワードで検索をかけることで確認できます。
ただし、ディスクリプションは設定してすぐに検索結果に反映されるわけではありません。また、ディスクリプションを設定しても反映されず、検索エンジンが自動で生成したディスクリプションが表示されつづける場合もあります。
クローラーがまだ読み込んでいない
ディスクリプションが検索結果に反映されるためには、新たに設定したディスクリプションをクローラーに読み込んでもらう必要があります。
クローラーの読み込み頻度はWebサイトによって異なり、タイミングによってはすぐに反映されることもありますが、1週間程度は様子を見ましょう。
ページ内容を適切に説明していない
ディスクリプションがページ内容を適切に説明していない場合、それが反映されず、検索エンジンが自動で生成したディスクリプションに差し替えられることがあります。
ディスクリプションを設定してしばらくしても検索結果に反映されない場合、ディスクリプションの内容が適切な内容であるか、本記事で紹介したポイントも参考にしながら見直してみましょう。
なるほど!ポイントは押さえて書けたと思うので、しばらく様子を見てみます!
今回知ったことを踏まえて、また新しいページを作ったりリライトしたりするときも、しっかりとディスクリプションを設定してね。
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