強調スニペットとは、質問に対する簡潔な答えを抽出し、検索結果の最上部に強調表示させるGoogleの仕組みです。
本記事では、強調スニペットの出し方・非表示の方法やメリット・デメリットをやさしく解説します。
通常の検索1位よりも上位に表示されることから、「0位」とも呼ばれている強調スニペット。
少し工夫するだけで表示させられる可能性が高まるので、Web集客戦略の一環として取り組んでみましょう。
この前ビギニャー君がアップロードしてくれた記事、強調スニペットに表示されていたよぉ。すごいね!狙って出したのかな?
えへへ、ありがとうございます!「狙っていたの?」って朝からいろんな人に聞かれるんですけど、まぐれなんですよね……。そもそも、意図して強調スニペットを出すことって可能なんですか?
強調スニペットに選ばれる対策っていうのは明確には存在していないんだけど、可能性を高めるための戦略っていうのはいくつかあるんだよ。
強調スニペットの出し方・非表示にする方法
強調スニペットには、「こうすれば必ず出せる」という明確な対策はありません。しかし、Googleの傾向をふまえると、表示確率を高めるために有効だとされる戦略がいくつか挙げられます。
反対に、強調スニペットへの表示を回避する方法も存在しています。ここでは、強調スニペットの出し方と非表示にする方法を具体的にみていきましょう。
強調スニペットの出し方
強調スニペットに選ばれやすくする戦略としては、次の7つが挙げられます。
- 強調スニペットが表示されやすいキーワードを狙う
- 質問の回答となる文章を作成する
- 今採用されているサイトを参考にする
- 上位表示を目指す
- HTMLタグでマークアップする
- 構造化データでマークアップする
- Googleの「強調スニペットに関するポリシー」を遵守する
それぞれを詳しく説明します。
強調スニペットが表示されやすいキーワードを狙う
強調スニペットは、すべての検索キーワードで表示されるわけではありません。強調スニペットには表示されやすいキーワードが存在しているので、それを狙ってコンテンツを制作することが大切です。
一概にいうことはできませんが、「明確な答えが出るキーワード」は強調スニペットが表示されやすい傾向にあります。
例えば「動画広告とは」「ベランダ掃除 手順」など、端的に答えを出せるキーワードは、強調スニペットが表示されやすくなるのです。
特に、意味や定義などを知りたいときに検索する「Knowクエリ」は、強調スニペットが表示されやすいキーワードです。強調スニペットを表示させたい場合は、積極的に狙っていきましょう。
質問の回答となる文章を作成する
強調スニペットに選ばれるためには、検索キーワードのニーズをしっかりと把握し、それに対する簡潔かつ正確な回答を作成する必要があります。強調スニペットにはわかりやすく明快な回答が採用される傾向にあるため、冗長な表現や長い文章を避けてコンパクトな文章を書くことがコツです。
推測表現や主観表現は使わず、ハッキリと言い切ることを意識しましょう。共感を促す文言などは省略し、120~150文字程度の結論から述べることを意識すると、強調スニペットに採用されやすくなります。
特におすすめなのが、見出しと直後の本文に「質問+簡潔な回答」を記載し、あわせて理解を促せる画像を設定することです。強調スニペットに採用されれば画像も一緒に表示されるようになるため、よりユーザーの目を引ける可能性が高まります。
今採用されているサイトを参考にする
狙っているキーワードですでに採用されている強調スニペットが存在している場合は、その傾向を参考にしてみることもひとつの手です。
もちろん、内容をそのまま真似ることは推奨しませんが、「どのような共起語が含まれているのか」「文字数はどれくらいなのか」など参考になることはたくさんあります。
強調スニペットに採用される回答の傾向がつかめれば、自社サイトの回答が代わりに採用されるかもしれません。
上位表示を目指す
強調スニペットは検索順位10位以内のページから抜粋されることが多いため、上位表示を目指すことが大切です。
表示させたい部分だけではなく、「記事全体がユーザーのニーズを満たせているか」「見やすいページになっているかどうか」を意識してみてください。SEO施策が功を奏して上位表示できれば、強調スニペットへの採用まであと一歩です。
HTMLタグでマークアップする
HTMLタグでマークアップすることも、強調スニペットの表示には有効です。リストタグ(箇条書き)やテーブルタグ(表)を活用しながら回答を作成すると、クローラビリティが向上し、Googleに評価してもらいやすくなります。
手順や多くの情報を整理する必要があるときは、積極的に活用しましょう。リストタグやテーブルタグを使用しない場合でも、正しくhタグ(見出し)を設定することでクローラビリティの向上を狙えます。
構造化データでマークアップする
構造化データとは、GoogleにしっかりとWebページの構造を理解してもらえるように、HTMLでマークアップするコードのことです。構造化データの実装は、強調スニペットの掲載条件ではありません。
しかし、クローラビリティの向上やSEO効果が望めるため、ひとつの戦略として有効だと考えられています。構造化データの実装には専門知識が必要ですが、上位表示に一役買ってくれる可能性もあります。可能であれば、取り組んでおくことがおすすめです。
Googleの「強調スニペットに関するポリシー」を遵守する
Googleには、差別的な表現や有害な表現を規制する「強調スニペットに関するポリシー」と呼ばれるルールがあります。このポリシーを遵守していないと、ペナルティを受けたり検索順位を大きく下げられたりするため注意が必要です。
例えば、医療コンテンツや性描写を含むコンテンツ、暴力コンテンツに関しては強調スニペットが表示されないようにシステムが構築されています。事前に詳細をよく確認し、違反しないコンテンツ作成を心がけましょう。
強調スニペットを非表示にする方法
自社サイトを強調スニペットに表示させたくない場合は、以下のようなHTMLを使った設定が必要です。しかし、あえて非表示にするメリットはないので、特別な理由がない限りはそのままに
nosnippetタグ
nosnippetタグは、強調スニペットに表示させたくないページがあるときに使用します。該当ページのタグ内に次のコードを追加すれば、強調スニペットへの表示を無効にできます。
<meta name=”robots” content=”nosnippet” />
ただし、この設定を行うと通常スニペットやリッチリザルトの表示も無効になる点に注意しましょう。
data-nosnippetタグ
一部のみ強調スニペットへの表示を無効にしたい箇所がある場合は、data-nosnippetタグを使用します。タグ内の強調スニペットに表示させたくない箇所を囲むように、次のタグを設定しましょう。
<span data-nosnippet>(非表示部分)</span>
こちらも、設定すると強調スニペットと通常スニペットの両方が表示されなくなります。
max-snippetタグ
max-snippetタグは、スニペットで使われる文字数を制限するためのタグです。強調スニペットと通常スニペットの両方で文字数が制限されます。
例えば、強調スニペットの表示を無効にしたいが、通常スニペットには最低限の説明を表示させたい場合などに使用します。max-snippetタグは、head内に次のように記述してください。
<meta name=”robots” content=”max-snippet:文字数”>
なお、Googleは強調スニペットの最後に「…」を自動で挿入します。この「…」も1文字分としてカウントされるため、「希望する文字数+1」の数値を記載しましょう。
説明したのはあくまで「採用されやすくする方法」で、絶対に出せる方法ではないから気をつけてね。
めもめも。先輩に教えてもらったこと、今度から意識してみます!ところで先輩、強調スニペットってそもそもどんな機能なのでしょうか?実はよくわかっていなくて。
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強調スニペットとは?
強調スニペット(Featured Snippets)とは、検索ワードに対する「明確な回答」となる文章を抽出し、検索結果画面の最上部枠に強調表示するGoogleの仕組みです。
回答となる文章のほか、Webページのリンクやタイトル、URLも表示されます。検索1位のサイトよりも上部に表示されるので、「検索0位」と呼ぶ人もいるようです。
Webマーケティングを実施するときは、強調スニペットを上手に活用していくことが大切です。ここでは、強調スニペットの基本的な知識を解説します。
- 強調スニペットの仕組みとSEOとの関係
- 強調スニペットの種類
- リッチスニペット・ナレッジパネルとの違い
上記の3項目を詳しくみていきましょう。
強調スニペットの仕組みとSEOとの関係
強調スニペットは、Web検索結果から自動で生成される仕組みです。特定の検索キーワードに対して強調表示すべきページをGoogleが自動システムで判断して、強調スニペットとして表示させます。
表示条件は明言されていませんが、検索結果の1ページ目に掲載されているコンテンツから選ばれる傾向が多いとわかっています。そのため、SEO評価の高さと強調スニペットへの選ばれやすさには強い関係があるというわけです。強調スニペットへの表示を目指すときは、同時にSEO施策も実施しましょう。
強調スニペットの種類
強調スニペットの表示形式には、4つの種類があります。キーワードによって表示される形式が異なるため、狙うキーワードでどのように表示されるのかを確認しておくことが大切です。
テキストと画像
検索画面の上部にテキストと画像が表示される形式です。「〇〇とは」などのキーワードで検索されたときに、「〇〇とは、~~~です。」と簡潔な回答が表示されることが多い傾向にあります。表示される強調スニペットのほとんどがこのタイプです。
リスト
強調スニペットは、リスト(箇条書き)で表示されることも少なくありません。文章で説明するよりも箇条書きにしたほうが理解しやすい場合は、この形式で表示されます。
例えば、「ベランダ掃除 手順」「参拝 流れ」など、何かをやりたいとき・やる方法を知りたいときに検索される「Doクエリ」で表示されやすい傾向にあります。リスト形式の表示を狙う場合は、該当箇所をリストタグでマークアップしておきましょう。
テーブル
情報が多い場合や複数の項目を比較したい場合は、テーブル(表)で強調スニペットが表示されることもあります。価格表やランキング、比較などに関するキーワードを検索するときに表示されることが多い傾向にあります。こちらも表示を狙う場合は、テーブルタグでマークアップすることが有効です。
動画
YouTubeの動画が強調スニペットとして表示されることも、少なくありません。テキストで情報を伝えにくいと判断されるキーワードに対しては、動画が表示されます。この場合、検索結果の上部に動画の再生画面とYouTubeのリンクが表示され、クリックするとYouTubeに遷移します。
リッチスニペット・ナレッジパネルとの違い
強調スニペットと似た機能として、「リッチスニペット(リッチリザルト)」と「ナレッジパネル」というものがあります。少し区別しにくいので、ここでしっかりと違いを理解しておきましょう。
リッチスニペットとは
リッチスニペットとは、検索結果として表示される各ページの要約(description)である「スニペット」に画像や表などを加え、機能を豊かにしたものです。
例えば、セミナーなどのイベントを検索したときに、ディスクリプションとは別に日程や会場情報などが表示されることがありますよね。これが、リッチスニペットなのです。リッチスニペットは、HTMLの設定によって表示方法をある程度コントロールできます。
ナレッジパネルとは
ナレッジパネルとは組織や物事、人物、施設などに関する検索を行ったとき、右側上部に表示される情報ボックスです。
検索結果とは別枠で表示されるため、視認性が高く非常に目立つという利点があります。検索キーワードについての基本的な概要や関連情報などをわかりやすくまとめて表示してくれる機能で、Web上の情報をもとに自動生成される点が特徴的です。
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へぇ~、強調スニペットってこういう仕組みだったんですね。勉強になりました。
ところでビギニャー君、強調スニペットを表示させるメリットとデメリットって何だと思う?
うーん。メリットは、やっぱり目立つことですかね……?今のところ思いつかないのですが、デメリットもあるんですか?
強調スニペットのメリット・デメリット
強調スニペットに自社ページを表示させることには多くのメリットがある反面、デメリットがあることも事実です。ここでは、強調スニペットのメリット・デメリットをみていきましょう。
強調スニペットのメリット
強調スニペットを表示させるメリットは、次の4つです。
- ユーザビリティが高まる
- 無料で流入増加が目指せる
- サイトや企業の信頼性が高まる
- 音声検索の回答としても表示される
各メリットを詳しくみていきましょう。
ユーザビリティが高まる
強調スニペットでは、検索キーワードに対する簡潔な回答をページの最上部に表示させるため、ユーザーは求めている情報をすぐに手に入れられます。
強調スニペットがあれば、わざわざ1つ1つのページを訪問して回答となる箇所を探す必要はなくなるのです。質が高くて正確な情報を提供できれば、ユーザビリティを大幅に向上させられるでしょう。
無料で流入増加が目指せる
強調スニペットに採用されれば、広告費をかけることなくサイトを目立つ場所に表示させられます。実際には異なりますが、ユーザーは強調スニペットを検索結果を1位のサイトとして認識するでしょう。そのため、サイトの露出が大幅に向上し、無料で流入数を増加させられる可能性があるのです。
サイトや企業の信頼性が高まる
強調スニペットに表示される情報は、ユーザーから高い信頼を獲得できます。もちろん、採用されている情報が必ず正しいということではなく、なかには間違った情報が記載されているときもあるかもしれません。
しかし、多くのキーワードで強調スニペットを何度も獲得しているサイトや企業は、高いブランディング・信頼の向上効果が得られやすくなります。
音声検索の回答としても表示される
強調スニペットに採用されている情報は、Googleアシスタントによる音声検索の際に回答として出力されることがあります。直接的な利益は生じませんが、より多くのユーザーの疑問を解消する手助けができると考えると、Web担当者のモチベーションにつながるかもしれません。
強調スニペットのデメリット
強調スニペットは、ときにサイト運営者にとって「邪魔」な存在になってしまうこともあります。なぜなら、次のようなデメリットがあるためです。
- クリック数が減ることがある
- 検索結果1ページ目に表示されなくなる
- 間違いが広まってしまう可能性がある
- クリック時に自動スクロールされてしまう
- ページが入れ替わることがある
各デメリットを詳しくみていきましょう。
クリック数が減ることがある
強調スニペットは、検索画面上部に明確な回答を表示させる仕組みです。場合によっては、強調スニペットだけを見て満足してしまい、クリックせずにユーザーが離脱してしまう「ゼロクリックサーチ」につながる可能性があります。
ときには「もっと知りたい」とクリックするユーザーが増えることもありますが、キーワードによっては流入数が減少するおそれがあることは押さえておきましょう。
検索結果1ページ目に表示されなくなる
強調スニペットに表示されたURLは、検索結果の1ページ目に表示されなくなります。「強調スニペット」と「検索結果」の両方へサイトを表示させることができない点については、しっかりと理解しておきましょう。
間違いが広まってしまう可能性がある
強調スニペットに採用される情報は、必ずしも正しいものとは限りません。万が一、間違った情報が強調スニペットに採用されて拡散されれば、ユーザーに迷惑をかけてしまうリスクがある点は押さえておきましょう。間違いの内容によっては、企業が厳しく非難される可能性もあります。
クリック時に自動スクロールされてしまう
強調スニペットからWebサイトを訪問する際は、引用箇所までページが自動でスクロールされ、該当箇所がハイライト表示されます。この機能はユーザーにとっては便利ですが、Webサイトの運用者にとっては少し厄介な機能だといえます。
なぜなら、運用者が意図したとおりに記事を読み進めてもらえなくなるためです。「はじめに共感を示して問題を提起し、解決策を紹介して、最後に自社商品を勧める」など、Webサイトの運用者は計算のうえコンテンツを設計しています。
しかし、自動スクロールされると、ユーザーは自分に必要な情報だけに目を通してすぐに離脱してしまうでしょう。つまり、コンバージョンにつながらないアクセスが増加する可能性があるのです。ただし、この機能はchrome特有のものなので、他のブラウザを使用している場合は有効になりません。
ページが入れ替わることがある
強調スニペットは、かなり頻繁に入れ替えが行われています。一度採用されたからといって、ずっと表示され続けるわけではないため注意しましょう。仕様変更やアップデートも定期的に行われているので、強調スニペットだけにリソースを割き過ぎることは、避けたほうがいいかもしれません。
えぇ!強調スニペットってこんなにデメリットがあるんですか!?これは、慎重に活用しないとダメそうですね……。
そうだね。だからこそ、強調スニペットに選ばれたときや戦略的に表示を狙うときは、いろいろな注意点を意識する必要があるんだよ。
強調スニペットを狙うときの注意点
強調スニペットを狙うときは、次の2つの注意点に留意する必要があります。
- 正確な情報を記載する
- アクセス数や直帰率を確認する
各項目の詳細を説明します。
正確な情報を記載する
強調スニペットに選ばれる情報は、すべて正しいとは限りません。もし、強調スニペットに採用された自社サイトの情報が間違っていれば、ユーザーに迷惑をかけるだけでなく、企業の信用を落としてしまう可能性があります。そのため、「誤解されにくい正確な内容」を掲載する必要があるのです。
ときには、予期せぬ形でコンテンツの一部だけを抜粋され、前後の文脈を理解していないユーザーの誤解を招くことがあるかもしれません。
間違った情報や誤解を生みそうな情報が掲載された場合は、非表示設定もしくはフィードバックの送信を行いましょう。フィードバックは、強調スニペットの下にある「フィードバック」のボタンをクリックすれば簡単に送れます。
アクセス数や直帰率を確認する
自社サイトの情報が強調スニペットに表示されたら、定期的にアクセス数や直帰率を確認しましょう。強調スニペットに選ばれたのにアクセス数が少ない場合は、「ゼロクリックリサーチ」が発生している可能性があります。
アクセス数が多くてもコンバージョンにつながっていない場合は、自動スクロール機能の影響でユーザーが直帰している可能性が高いです。
強調スニペットが成果につながらない場合は、表示させることでマイナスの影響が出ているかもしれません。強調スニペットをブロックして、ABテストを実施してみる必要があるでしょう。
先輩に教えてもらった知識を活かして、さっそく強調スニペットの表示を狙ってみようと思います!ありがとうございました!
おっ、いいやる気だね!応援しているよ、頑張ってね。
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