この記事では、マーケティング戦略のひとつとして活用されているメルマガの配信方法と基礎知識を解説します。
SNSの発展により、普段の生活で使われることの減ったメールは、ビジネスやマーケティングにおいてはまだまだ活用されることの多い連絡手段です。
メルマガの種類やメリット、成果を出すためのポイントを知って、効果的なメルマガ施策を実施しましょう。
新しくメルマガを使った施策を実施したいんですけど、配信方法がわからないんですよね。先輩、教えてもらえませんか?
おっ、いいよぉ。メルマガを配信する方法は4つあるから、それぞれのやり方や特徴を教えておくね。
はいっ!ありがとうございます!
メルマガの配信方法
配信方法 | メリット | デメリット |
Excel・Outlook | 無料で配信できる | 情報漏洩のリスクがある 1日の配信数が限られる スパム認定されやすい |
BCC配信 | 専門的な知識が不要 | |
メール配信ツール | 専門知識が不要 メール作成から分析まで可能 トラブルを防止できる | 導入費用と学習コストがかかる |
MAツール・CRM | 蓄積したデータにもとづいた配信が可能 効果測定しやすい | 導入費用と学習コストがかかる 業務フローを変える必要がある |
メルマガを配信する方法はいくつかありますが、一般的な方法として以下の4つが挙げられます。
- Excel・Outlook
- BCC配信
- メール配信ツール
- MAツール・CRM
各方法の詳細やメリット・デメリットをみていきましょう。
Excel・Outlook
Microsoft Excelの拡張機能であるプログラミング言語「VBA」とOutlookを連携させれば、専用のシステムがなくてもメルマガを配信できます。メールを送信する手順は次のとおりです。
- Excelで宛先リストとメール本文を作成しておく
- メールアドレスをCSV形式で保存してOutlookにインポートする
- 一括メールを送信するためのVBAを準備する
VBAを実行する 「VBA」を使うため、作成時は専門知識が必要になります。Webサイトや動画サイトでやり方が紹介されているので、興味がある方は参考にしてみるとよいでしょう。
なお、Gmailを使っている方は、GoogleスプレッドシートとGoogleドキュメントでもメルマガを配信できます。ただし、この方法ではGoogleが開発したプログラミング言語「GAS(Google Apps Script)」の知識が必要になります。
メリット
ExcelとOutlookを使うメリットは、無料でメルマガを配信できる点です。専用のITツールを導入すると高額な費用がかかるため、コストを抑えたい企業にはピッタリでしょう。また、VBAを使用すればHTMLメールを送ったり個別に本文を変えたりすることも可能です。
デメリット
OutlookやGmailは1日あたりのメール送信数が限られているため、多くの人にメルマガを送りたい場合は、日を分けて配信するなどの工夫が必要となります。
そもそも、OutlookやGmailなどのメールシステムは、大量のメール送信に対応していません。そのため、操作ミスが起こりやすく、大量のメールを送信することでスパム判定されやすくなるというデメリットがあることは押さえておきましょう。
BCC配信
BCCとはブラインド・カーボン・コピー(Blind Carbon Copy)の略です。BCC配信は、メールのBCCに複数のアドレスを入力して配信する方法です。
BCCに送信先を入力すると、TOやCCに入れた配信先にはBCCの配信先情報は表示されません。そのため、BCCにメルマガ登録者のアドレスを入力して配信すると、送信先を隠しつつ手軽にメルマガを配信できるのです。
メリット
BCC配信のメリットは、メールシステムがあれば誰でもメルマガを配信できる点です。本文を作成してBCCにアドレスをコピー&ペーストするだけなので、専門的な知識を必要としません。もっとも手軽にメルマガを配信できる方法だといえます。
デメリット
BCC配信のデメリットは、情報漏洩のリスクがある点です。BCCで送るべき宛先をTOに入れてしまうなどのミスで個人情報が漏洩すれば、訴訟や損害賠償という大きな問題に発展してしまうおそれがあります。
また、Excel・Outlookを使った配信方法と同様、送信数に上限があったりスパム認定されやすかったりする点にも注意が必要です。
メール配信ツール
メール配信ツールとは、メルマガの配信・分析に特化した専用ツールです。メール配信ツールを使えば、知識や技術がなくても効率的にメルマガを配信できるようになります。
メリット
メール配信システムのメリットは、専門知識がなくてもメルマガ作成から配信まで行える点です。単にメルマガを送る機能だけではなく、配信登録・解除、配信予約、開封率やクリック率の分析など多くの機能を搭載しています。メルマガ送信専用のツールなので、配信ミスやスパム認定などのトラブルを防ぐ効果もあります。
デメリット
メール配信システムのデメリットは、コストがかかる点です。導入コストとランニングコストがかかるので、しっかりと予算を確保しておく必要があります。
また、システムを導入するときは、どうしても初期設定や学習コストがかかってしまう点も押さえておきましょう。スムーズにメルマガを配信できるよう、機能がシンプルで使いやすいメール配信システムを選んでおくと安心です。
MAツール・CRM
見込み顧客の育成に使う「MAツール」や顧客の情報を管理・分析する「CRM」にも、メルマガ配信機能は備わっています。
MAツールやCRMはメール配信専用のツールではありませんが、ほぼ全ての製品にメルマガ配信機能が付いているため、マーケティングを効率化したい企業におすすめです。
メリット
MAツールやCRMを使えば、システム内に蓄積している顧客情報をもとにメルマガを送信できます。MAツールやCRMなら、「ユーザーの行動にあわせてメールの内容を変える」ことも可能です。
他のシステムと連携することなく簡単にメールを送れますし、メールの開封率やURLのクリック率を計測することもできます。加えて、クリック後のWebサイト上でどのような行動を取るのかについても知れるため、効果測定にたいへん役立ってくれるでしょう。
デメリット
MAツールやCRMを使ってメルマガを配信する際は、メール配信システムと同様に導入コストとランニングコストがかかります。機能が充実しているぶん、MAツールやCRMのほうがメール配信システムよりも費用が高くなりやすい点に注意しましょう。
また、MAツールやCRMを導入することになれば、日ごろの業務フローが大きく変化することになります。新しいシステムを導入する予算やリソースがあるのか、しっかりと確認しておくことが大切です。
メルマガ配信には、いろいろな方法があるんですね!
そうだね。でも、Excel・Outlookを使った方法とBCC配信はリスクが高いから、メール配信システムなどを使って送ることをおすすめするよ。
ふむふむ、勉強になります!ところで先輩、メルマガってどんな手順で作成・配信するものなんですか?
メルマガを配信する手順
メルマガを配信するときは、しっかりとした事前準備と計画、配信後の改善が重要です。ここでは、メルマガを配信する手順を詳しくみてみましょう。
- メルマガ配信の目的とターゲットを決める
- ターゲットにあったコンテンツを作成する
- メルマガの配信リストを整理する
- メールのタイトルと本文を作成する
- 確認してから配信する
- 効果を測定する
各項目の詳細を解説します。
メルマガ配信の目的とターゲットを決める
最初に行っておきたいのが、メルマガ配信の目的とターゲットの決定です。「ECサイトへ誘導して購入を促進したい」「アフターフォローを行いたい」など、メルマガを送る目的はさまざまです。できるだけ目的を明確化できると、訴求力の高いメールタイトルや本文の作成に役立ちます。
また、目的がはっきりすればターゲットもおのずと決まってきます。ターゲットを決める際も、「30代男性、商社勤め。昇進を機に仕事用の高性能パソコンがほしいと考えている。予算は~」のように、詳細なペルソナを決めることがおすすめです。
ターゲットにあったコンテンツを作成する
目的とターゲットが決まったら、メルマガで誘導したいコンテンツを作成・決定していきましょう。メルマガを配信する際、顧客にメールを読んでもらうだけで目的が達成されるケースはまれです。
多くの場合、「自社サイトへのアクセス」「ECサイトでの購入」などが最終的な目的に設定されるため、誘導先となるコンテンツが必要になるのです。メルマガで誘導するコンテンツには、次のような種類があります。
- オウンドメディアのコラム
- 商品の使い方を説明する記事や動画
- キャンペーンやセールページ
- クーポン獲得ページ
- 関連商品の販売ページ
- 感想・口コミ掲載ページ
- アンケートフォーム
目的とターゲットによって最適なコンテンツは異なるため、コンバージョンの獲得につながるものを選びましょう。
メルマガの配信リストを整理する
メルマガを配信する前は、必ず配信リストを確認して整理してください。メルマガの目的によっては、ターゲットを絞り込んで情報を届ける必要性も出てくるでしょう。
送るべきでない相手にメルマガを配信すると、不信感を抱かれるおそれがあります。配信リストを整理して、情報を必要とする相手にピンポイントでメルマガを届けましょう。
Excelなどでリストを管理している企業の場合、配信リストの整理は難しくなります。メール配信システムやMAツール、CRMなどグループ設定機能がついているシステムがあれば、効率的に配信リストを管理できるでしょう。
メールのタイトルと本文を作成する
ここまでの準備ができたら、いよいよメールのタイトルと本文作成にかかります。メルマガは、本文よりもタイトルのほうが重要だといわれています。
なぜなら、ユーザーはタイトルを見て「自分に必要なメールかどうか」を判断するためです。魅力的なメルマガのタイトルを作るためにも、ぜひ次の内容を盛り込む「4Uの原則」を意識してみてください。
- Useful(有益性)
- Urgent(緊急性)
- Ultra specific(超具体性)
- Unique(独自性)
また、本文を作成するときは、宣伝が多くなりすぎないように注意する必要があります。宣伝が多いと、ユーザーが飽きてしまう原因となります。離脱を防ぐためにも、できるだけ簡潔にユーザーの利益になる内容を記載しましょう。
また、文字ばかりのメルマガは読みにくく、早期離脱につながります。改行や記号、文字装飾などを活用しながら、リズム感やメリハリのある本文に仕上げてください。
確認してから配信する
メルマガを配信する前に、テスト配信を行います。ツール上で作成したメルマガと実際に受信したときのメルマガでは、レイアウトが異なる可能性があるためです。テスト配信をするときは、複数の異なったデバイスやブラウザ、メールシステムで確認することを意識しましょう。
とくに、近年はスマートフォンでメールを閲覧する人が多いため、スマートフォンで開封したときの見え方は必ず確認しなければなりません。
効果を測定する
メルマガを送信したあとは、効果を測定して改善案を考えましょう。メルマガの効果を測定するときに役立つ指標としては、次のようなものが挙げられます。
- メール到達率
- 開封率
- クリック率
- 反応率
このような指標で効果測定を行う際は、分析機能がついているメール配信システムやMAツール・CRMがあると便利です。
「開封率が低いならタイトルをもっと工夫しよう」「クリック率が低いなら本文の内容を見直そう」など、各指標が把握できれば改善策も見えてきます。何度も効果測定と改善を繰り返し、効率よくコンバージョンにつながるメルマガノウハウを蓄積していきましょう。
ふむふむ。リストの整理とか効果測定とか、メールを作成する以外にも、やらないといけないことがたくさんあるんですね!
意外に大変だよね。でも、メルマガを使えば目的を達成できたり多くのメリットが得られたりするから、頑張ってみてほしいな。
メルマガの目的やメリットかぁ。今までなんとなくメルマガを使っていましたが、実は効果についてあまりわかっていないんですよね。先輩、メルマガについて詳しく教えていただけませんか?
メルマガとは?
メルマガとは「メールマガジン」の略で、企業などから複数人に一斉に配信されるメールを指します。メルマガは、メールマーケティングを行うときの手段の1つです。メルマガについて理解を深めるために、ここでは以下の4点について深掘りしてみましょう。
- メルマガを配信する目的
- メルマガの種類
- メルマガ配信のメリット
- メルマガ配信のデメリット
それぞれを詳しく解説します。
メルマガを配信する目的
企業がメルマガを配信する目的は、おもに以下の5つです。
- 顧客に知らせたい情報を伝える
- 顧客の興味を引き、SNSやECサイトへの訪問を促す
- セールやキャンペーン情報などを届け、購入促進を狙う
- 購入・契約後の顧客をフォローする
- ファンを育成する
メルマガ配信の目的は、商品に関する情報を顧客へ届けて関係性を構築したりコミュニケーションをとったりすることです。メルマガを配信すると、購入促進やブランディング確立などの効果が得られます。
メールマーケティングの手法としては、ほかにもステップメールやターゲットメールなどがあります。マーケターとしてステップアップするためにも、ほかのメールマーケティングの手法についてもしっかりと学んでおきましょう。
メルマガの種類
メルマガは、おもに4パターンの形式に分類することができます。それぞれの形式ではメルマガの見た目も作り方、やり方も異なってくるので、違いを理解しておきましょう。
テキストメール
文字だけで作成されたシンプルなメールです。私たちが友達や取引先に送る、一般的なメールをイメージするとわかりやすいでしょう。
同じ色、同じ大きさの文字を使って作成するため、シンプルで読みやすいメルマガに仕上がります。視覚的な訴求力は強くありませんが、専門知識がなくても作れて、どのような環境でも狙った通り表示させられる点が大きな魅力です。
HTMLメール
HTMLメールは、Webサイトを作成するときに使用する「HTML(HyperText Markup Language)」と呼ばれる言語を使用して作られたメールです。画像の挿入や文字装飾といった、デザイン性と視覚的な訴求力が高いメルマガを作成できます。
HTMLを駆使して見た目を変更するため、専門知識が必要になります。メールの効果測定ができる点はメリットですが、容量が大きく、受信者の環境によっては正しく表示されない場合がある点に注意が必要です。
リッチテキストメール
HTMLメールとテキストメールの両方の特徴を併せ持ったメール形式です。シンプルなソースコードを作って作成するので複雑な表現はできませんが、テキストメールよりは多彩な表現が可能となります。HTMLよりもレイアウトの崩れが起きにくく、誰でも簡単に作成できるところが大きなメリットです。
マルチパートメール
受信者の環境に応じて、HTMLメールとテキストメールを表示分けできるメールです。HTMLに対応している端末にはHTMLメールを、対応していない端末には代わりにテキストメールを表示してくれます。
メルマガ配信のメリット
メルマガを配信するメリットは、次のとおりです。
コストを抑えつつタイムリーなPRができる
DMやテレマーケティングなどと比べて、メルマガを使ったマーケティングはコストを抑えられるというメリットがあります。大量に一斉送信すれば、1件あたりのコストは大幅に下げられます。また、新しい情報をすぐに届けられる点もメルマガならではの強みです。
ターゲットに合ったアプローチができる
メルマガは登録者全員に一斉送信することもありますが、年齢や性別、興味関心などでターゲットを絞り込んで送ることが一般的です。本当に商品や情報を必要としている人にピンポイントで届けられるため、狙った層に対して効率的なアプローチができます。
即効性がある
メルマガは、「うちにはこんな魅力的な商品がありますが、どうですか?」と積極的に売り出すプッシュ型のマーケティングです。対して、お客さまからお問い合わせが来るようにマーケティングを行うことをプル型といいます。
プッシュ型は即効性がある一方でコストが高く、プル型には即効性はないがコストが安いという特徴があります。メルマガはコストが安く即効性があるという、プッシュ型とプル型両方のメリットを持ったマーケティング手法である点が大きなメリットです。
効果測定しやすい
オフラインの営業活動とは異なり、インターネットを通じてマーケティングを行うメルマガ配信は、効果測定を行いやすいという特徴があります。解析ツールを利用すれば、メルマガの開封率やWebサイトへの流入数、配布したクーポンを使用した顧客の情報などを把握できます。
測定した効果は、次回のメルマガ作成や今後のマーケティング戦略立案に活用できる企業の大切な財産となってくれるでしょう。
メルマガ配信のデメリット
メルマガを配信するときは、次のようなデメリットに注意が必要です。
手間がかかる
メルマガ配信はツールを使えばある程度自動化できますが、それでも手間がかかることは理解しておきましょう。
メルマガの読者集めはもちろん、配信するコンテンツのアイデアを考案したり本文の作成、添付する画像・動画素材を準備したりと、やるべきことは盛りだくさんです。ある程度リソースが割けないと、配信を継続できなくなってしまう可能性があります。
読まれない、届かない可能性がある
せっかくメルマガを配信しても、受信者に読まれないままスルーされたり購読解除されたりすることは珍しくありません。受信者にとって有益な情報が含まれていなければ、メルマガは次第に読まれなくなってしまうため、注意が必要です。
また、メールの形式や内容によってはスパムメールだと自動で判定されてしまう可能性もあるでしょう。「配信頻度を最適化する」「過度な装飾を行わない」など、スパム判定されないように対策しておきましょう。
へぇ~、メルマガっていろんなメリットがあるんですね!こりゃ、僕も積極的に活用していかないとですっ!
これからメルマガ施策を実施することが増えてくるだろうし、メルマガ配信で成果を出すポイントについても勉強しておく?
わ~い!ぜひ教えてください!
メルマガ配信で成果を出すためのポイント
メルマガを配信するときは、単に顧客へ一方的に情報を送ればいいというわけではありません。しっかりと成果を得られるメルマガ運用のためにも、以下の4つのポイントに気をつけましょう。
- 読者目線の情報を発信する
- 人柄が伝わる内容にする
- 配信結果を見直してPDCAサイクルを回す
- ABテストを行う
各ポイントについて詳しく説明します。
読者目線の情報を発信する
読者目線の情報を届けるのは、メルマガに限らずマーケティング戦略における基本の考え方です。たとえば、「今月はこの商品のノルマが未達だからメルマガで紹介しよう」「在庫が余っているからこの商品のクーポンを全員に送ろう」と、企業の都合で情報発信をしてもお客さまの興味を引くことはできません。
「20代女性にはトレンドコスメのクーポンを」「40代女性には家事に不可欠なアイテムの紹介を」など、読者のニーズを踏まえて情報発信することが大切です。
人柄が伝わる内容にする
メルマガを作成するときは、人柄が伝わる文面にすることを意識してみましょう。人によっては、ビジネス感の強い事務的なメールや単調な案内メールを「営業感が全面に出ていて苦手」と感じることもあります。
話し言葉や可愛らしい画像などを活用しつつ、文面の向こう側に「担当者の人柄」が見えるメルマガにすると親しみやすさを感じてもらえるでしょう。
配信結果を見直してPDCAサイクルを回す
メルマガを活用してマーケティングを行うメリットは、効果測定ができる点です。そのメリットを最大化するためにも、メールの配信後は必ず結果を検証して次回に活かしましょう。
開封率やクリック率、メルマガ経由の流入数や購入数、クーポンの使用数など、さまざまな数値を測定して繰り返しPDCAサイクルを回すことが重要です。
ABテストを行う
ABテストとは、複数パターンの広告やメルマガを用意し、どちらのほうがコンバージョンにつながりやすいのかを検証する手法のことです。
「Aパターンのメルマガ」と「Bパターンのメルマガ」を異なった対象者に配信することで、より効果的なメルマガの書き方やデザインなどを見極められます。メルマガの配信に慣れてきたら、ぜひABテストも取り入れてみてくださいね。
わわ、メルマガってただお客さまに商品やサービスをアピールするだけじゃだめなんですね……。奥が深いです!
そうだね。それに、メルマガの運用方法によっては、企業にとってマイナスの効果をもたらしてしまうこともあるから、注意しないといけないんだよ。
えぇ!?マイナスの効果……!?
メルマガを配信するときの注意点
メルマガは、間違えて運用すると顧客から反感を買う原因になることがあります。ブランドや商品のイメージが下がってしまうことを防ぐためにも、以下の3つの注意点を押さえておきましょう。
- 許可を得てから配信する
- 受信者の都合を無視した配信はしない
- いつでも配信を停止できるようにしておく
各項目の詳細を解説します。
許可を得てから配信する
営利目的でメルマガを配信するときは、「特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)」を遵守しなければいけません。この法律では、「架空のアドレスを使用しない」「運営者情報を開示する」「同意を得た相手にのみメルマガを送信すること」などについて定めています。
とくに、メルマガは送信の承諾を得る(オプトイン)ことが不可欠です。企業が何らかの方法で入手したメールアドレスに対し、勝手にメルマガを配信することは法律で禁じられています。必ず、次のうちどちらかの方法でオプトインを取得した相手にのみメルマガを配信しましょう。
- 同意をもらう方法:「メルマガを購読する」などのチェックボックスをクリックしてもらう
- 申し込んでもらう方法:メルマガ登録フォームなどに顧客自ら情報を入力してもらう
また、オプトインの際は「宣伝目的」でメールを配信することを伝える必要があります。登録フォームもしくは個人情報保護方針などに明記しておきましょう。
受信者の都合を無視した配信はしない
たとえメルマガの受信を承諾しているお客さまに対してであっても、相手の都合を無視したメールの配信をしてはいけません。
「毎日メルマガを配信する」「早朝や深夜にメルマガを配信する」といった自社都合のメルマガ運用は、受信者から反感を買う原因となります。受信者の気持ちを考え、相手の負担にならない範囲でメルマガを活用しましょう。
いつでも配信を停止できるようにしておく
メルマガを配信するときは、いつでも「配信を停止してほしい」という意思表示(オプトアウト)ができるように整備することが求められます。具体的な方法としては、次のようなものが挙げられます。
- メルマガの解除方法や解除URLを明記する
- 解除依頼に必要な事業者情報を明記する
オプトアウト以降は、一切のメール配信を行うことが禁じられています。一度メルマガの配信に同意した顧客であっても、オプトアウトされた場合は、すみやかにメルマガリストから外しましょう。
情報を一方通行で届けるんじゃなくて、受信者のことを第一に考えてメルマガを配信することが大切なんだ。ビギニャー君も気をつけてね。
はい、先輩っ!これで、新しく実施するメルマガ施策も完璧です~!いろいろと教えてくれてありがとうございます!
CONTACT お問い合わせ
WRITING 執筆
LIFT編集部
LIFT編集部は、お客様との深いつながりを築くための実践的なカスタマーエンゲージメントのヒントをお届けしています。